悪いオトナと無垢な子供。
何かこの二人好き。ルガバルもケンバルもガイオルも好きだけど、もしかしたら一番好きかもしれない。
ゲーム本編では出会ってすらいない二人なのに・・・カプエスでルガバル(ケンバル前提)萌えして、EXでバルオル(限りなく百合)萌えして、ケンとオルガーって仲良し兄弟っぽいとかオツム温い妄想して・・・たどり着いた結論がルガオル(本番までに2年くらいかかればいいよ)
何故か曹牙の好きカプって、本編で無関係な人たちが多い。蒼天のヤ太なんて出会ってすらいないよ本誌で。

そしてやはり資料なしで描くもんじゃないねぇ〜
ルガ様のお召し物間違ってるし!
襟とリボン。ゲームしてるときにガン見してたつもりなんだけど、小さいからね、画面だと。
今度リベンジしよう。服着てる絵描いたらだけど。

※1シリーズにてルガオル出会い(再会?)編
『取得物はお持ち帰り』の後、バルログはルガールさんちに電話して、事件を適当に揉み消してもらいました。
その辺も気が向いたら書くかも・・・
書きたいとこから書きたいように書くから、きっとアップの順番はメチャクチャです。

「久しいなオルガーくん。もっとも、君は私のことなど覚えてはいないのだろうが」

ルガールは邪気のない、けれどもどこか茫洋として焦点の定まりきらぬ瞳で自分を見詰める美しい子供を怯えさせぬよう、彼としては随分と優しい声音で話しかけた。

調べによると彼の年齢は21歳。本来ならばもう子供とは呼べない年齢なのだが、不思議と彼から受ける印象は最初の時から『子供』であった。

ルガールはその原因を記憶障害から来る軽い幼児退行と、もともとの童顔や華奢で小柄な体つきと言った容姿からくるものだろうと考えている。

具合はどうかね?」
ルガールは細い身体を左脇に挟んだ松葉杖で支えて立つ色素の薄い青年に柔らかく問いかけた。

「・・・・大丈夫」

「それは良かった」

答えの内容よりも、オルガーから答えが返ってきたことにルガールは軽く驚いた。

ルガールとオルガーのファースト・コンタクトはなかなかに衝撃的であった。
女神のような美青年に抱かれた血塗れの子供。それは至上の美に捧げられた供物のようにも見え、ルガールの目に酷く倒錯的な光景として焼きついた。
意識を取り戻したオルガーが示した感情は、恐怖と不安のみであった。ベッドの上で、ただ呼吸するだけの人形のように過ごしているかと思えば、時折凄まじい叫び声を上げて不自由な身体で狂ったようにもがき暴れる。
バルログが拾ってきた子供に幾ばくかの興味を覚え、会話を試みること十数回。ルガールが何を話しかけても、オルガーは虚ろな瞳に闇を湛えるばかりで終ぞ人の言葉を発することはなかった。故に、ルガールが知るオルガーの声は苦痛と恐怖から上がる悲鳴だけであった。

(随分と可愛らしい声をしている)

声変わりもとうに迎えているであろうに、オルガーの声はどこかあどけない甘さを含んでいた。

「セルダ君・・・・君のママンは?」

「・・・・いない」

どうやらバルログは外出中らしい。多忙を極める青年なのだ。アポもなしに訪ねてきてタイミング良く会えるとはルガールも思ってはいなかった。

「セルダ君がいないと寂しいかね?」

「うん。寂しい」

オルガーの表情を見れば嫌でもわかることを言葉にして訊ねるルガールはやはり意地が悪い。

「では、私が代わりをしてやろう」

ニヤリと笑い、ルガールはオルガーの細い肩を抱き寄せた。

(綺麗な子供だ・・・・)

これならばバルログが執心するのもわかるとルガールは一人頷く。

色素の薄い白に近いような金髪。抜けるように白い滑らかな肌。ふっくらとした桜色の唇。全体的に薄く淡い色で彩られた中で、一際目を引く濃い青紫色の瞳。

バルログに比べて少々幼い容姿はルガールの好みと若干異なったが、それでも目の前に立つ儚げな子供は充分に美しく思えた。

(セルダ君の成熟した華やかな美は極上だが、これはこれで捨てがたいものがある)

蕾には蕾の良さがある。散らさぬように繊細に、なれど満開になるよう容赦なく押し開くのは非常に趣深い。


「怖がることはない」

ルガールはオルガーの頤に指を添えて上向かせ、小粒な白い前歯もゆっくりと親指でなぞった。


「ぁ・・・・・・・・」

むずがるような声を出したしただけで、オルガーは抗わなかった。青紫色の瞳で、ただじっとルガールの片方しかない赤茶色の瞳を凝視する。

「可愛い唇だ」

「・・・・っ!!」

異変は突如として現れた。

ルガールの唇がオルガーのそれに重なった刹那、オルガーの身体は初め小さく、瞬く間に大きく震え始めたのだ。

「・・・かハッ・・・・・・はっ・・・・・・ぁ・・・っはっ・・・」

「おい?」

咳き込み喉を掻き毟って崩れ落ちた子供に、ルガールは彼らしくもなく焦った。

少しばかり邪な気持ちがなかったとは言わぬが、あくまでメインディッシュの前のツマミ食いであり、『ちょっと悪戯』以上のことをする気はなかったのだ。

「いかんな」

そう漏らした呟きは、果たしてオルガーの容態に関することなのか、バルログの怒髪天をつく勢いの怒りを予想してのことなのか。

「すまん、少々悪ふざけが過ぎたようだ」

これまた珍しく実直に詫び、ルガールはオルガーの身体を軽々と抱き上げ客間のソファに横たえた。

「・・・・・・・・ッ・・・・・はぁっ・・・・はぁ・・・っ・・・くぅ・・・・」

「悪かった」

もう一度詫び、ルガールはオルガーの衣服を緩めにかかった。

もっとも、身に着けているのが黒のハイネックとチャコールグレーの細身のジーンズ、鮮やかなペールブルー(バルログの瞳の色だ)のスツールとあっては、ベルトを外しズボンの前立てをあけてやるくらいしかないのだが。

「・・・・かまわんね?」

初心とは程遠いはずのルガールが、一瞬酷い罪悪感を覚えるほど無防備に喘ぐオルガーは、幼さと艶がアンバランスに融合して実に危うい空気を纏っていた。

(誘われておるとしか思えんぞ・・・)
苦しむ子供を前に、ルガールがいささか不謹慎な感想を持ったとして誰が責められよう。

しかし、ルガールはすぐさま不謹慎に対する罰を受ける羽目になった。

「ルガール・バーンシュタイン・・・・貴様、私の家で私の客人に何をしている?」

最悪のタイミングで最悪の人物が現れ、氷点下の怒りを真っ直ぐにぶつけてきた。

「セ・・・セルダ君・・・!こ・・これはっ・・・・!!」

大本命の恋人に、ルガールは噛みまくりながら慣れぬ言い訳をしたあげく、猛ビンタをくらって三日ほど麗しのセルダ君に無視された。


好奇心も程ほどに