久しぶりにガチホモ描きたくなって絡み絵描いて文章書き始めた。ホルデボなリ染め話。そこ、痛いとか言わない。
何故か文章が長くなった。仕方ないから前後編に分けることにした。
一枚目は大人しくこんな。二枚目はモロマラ。
最近女の子やら猟奇系多かったから新鮮だった。
デーボの裸は楽しい。傷だらけだわ大男だわマッチョだわ褐色だわオサゲは可愛いわ目つきは悪いわ。
拡大しまくってそそり立つマラとピン立乳首を描きこむ。自分、腐女子ですから。
断言してもいい。うちはBLサイトじゃない。ガチホモサイトだ。

『猟奇的な彼氏』

垢抜けないデザインのボディを埃で薄っすらとコーティングしたような、何とも気の滅入る車を転がしながら、ホル・ホースは幾度目かの舌打ちを鋭く打った。
ハイ・ウェイを降りて30分近く走り続けている小道は凸凹と舗装が悪く、薄く硬いシートは車体の受けている振動を馬鹿正直にホル・ホースのセクシー(と称されることの多い)尻に伝えてくる。
一際大きく車体が揺れるのと前後して、ホル・ホースの隣から男の低い呻き声が上がった。

「おい・・・デーボ、おめぇ大丈夫か?」
ホル・ホースは呻き声の主にいくぶんおざなりではあったが、一応の気遣いが感じられる口調で問いかけた。
声を掛けられたデーボは、答える代わりにホル・ホースから顔を背け、シートに顔を押し付けて声を殺した。

「おいおい」
その強情な仕草にホル・ホースは呆れて肩を竦めた。
デーボは負傷していた。手足と腹部からの出血は、見ればまだ完全には止まっていない。服が赤黒く染め上げられていることからも、相当量の出血であることが見て取れる。

(貧血で吐く寸前ってとこなんじゃねぇのか?)
自身撃たれたり刺されたりといった経験のあるホル・ホースには、デーボの置かれている状況を比較的正確に推測した。
はっきり言って、意地を張っている場合ではないはずだ。

「・・・っ・・っ」
デーボの薄い唇から詰まっていた呼吸が苦痛とともに漏れた。
車体が揺れるたびに腹部の傷が疼くのか、デーボの眉間の皺は刻一刻その深さを増している。
デーボの風体は恐ろしく異様であった。それはもはや異形と呼ぶにふさわしいほどに、いわゆる『普通』の範疇から大きく外れている。
2mを越す長身は筋骨逞しく、プロのリングに立っていたとしてもまるで違和感がないほどに鍛えこまれている。しかも褐色の肌に包まれたその肉体は、全身いたる所に痕が刻印され、一体どんな人生を送ってきたのか所々皮膚の表面が崩れてさえいた。
シャープな造りの顔は本来ならばハンサムと評されるはずだったろうに、剣呑な光を宿す瞳と大小様々な痕故に得体の知れぬ恐ろしさだけを撒き散らしている。

「キツイんだろ?無理してんじゃねぇよ・・・・ってシカトよっ」
自分の言葉を無視するように目を閉じたデーボに、ホル・ホースの唇の端が歪んだ。

「ったくよぉ、俺様みたいなナイス・ガイが、こんなご機嫌なドライブしてんのは誰のせいだろな?」
思わずそんな皮肉が口をついて出た。怪我人相手に酷い話だが、一向に怪我人らしいしおらしさを見せないデーボにも問題はあろう。
今回の仕事はホル・ホースにとって正に誤算の連続であった。
簡単な仕事をさっさと終えハイ・ウェイを快適にかっとばし −当然やたら人目を引く血塗れの男などどこにもいない− 、テレンスの用立てたアジトで冷えたバドワイザーを喉に流し込んで満足の吐息をつく。
そんなホル・ホースの楽観的かつホープフルな目論見は、最初の一歩からものの見事に頓挫した。
そうしていくつかの不幸な要因が重なった結果、今現在ホル・ホースはイモくさい車の助手席に血塗れの大男を乗せガタゴトと不本意極まりないドライブをしているというわけだ。

「まぁアレだ。正味の話、悪ぃのは9割方あの変態ブラコン人形フェチ執事なんだけどよぉ」
ホル・ホースは『変態』の二文字が世界一似合う青年の神経質な顔を思い浮かべながら、この日一番の盛大な溜息をついた。そして浅く早くなり始めているデーボの呼吸に幾ばくかの同情を覚えた。

「この車のセンスは有り得えねぇよな」
返事は期待せずにホル・ホースは愚痴を零す。こんな状況で、ガタイの良い野郎が二人黙りこくっているのはあまりにも気詰まりで、元来が陽気なホル・ホースには堪えられなかった。

「いくら目立たねぇようにつったってなぁ・・・運転してて凹む車ってなぁキツイぜ」
外装ボロイならば、せめてもう少しケツの痛くねぇ車にしろってんだと、ホル・ホースはテレンスの気遣いのなさを詰った。

「けどよ、それより何よりだっ!敵さんの数間違えすぎだろ、ありゃ」
現場で彼とデーボが向きあった敵の総数およそ50。面倒なコトにほぼ全員が銃を携帯していた。テレンスの話では、10人ほどをサクっと片付けるだけの楽な仕事のはずだったというのに。
第一の問題に関しては、個人の趣味の問題もあるから目を瞑るにしても、第二の問題は命に関わることだけにテレンスに猛省を促したい所であるが、何分相手はあのテレンスだ。
『・・・・あぁ、私の計算よりも少し数が多かったようですね。いいじゃないですか、あなた方血の気が無駄に多いんだし』
くらいのことは素面でほざくに決まっている。彼にとって己と兄以外の命など、陽光の中をキラキラと舞う埃よりも無価値なのだから。まったく、素敵過ぎる作戦指揮者である。

「にしても、おめぇのスタンド。デボニー・デビルだったっけか?すげぇスタンドもあったもんだぜ」
ことが己のスタンドに言及されるにいたって、ようやくデーボは薄く目を開いてホル・ホースを見た。

(へっ・・・・スタンドの名前出した途端目つきが変わりやがった。現金な野郎だぜ)
根っからの殺し屋であることを証明して見せたデーボに、ホル・ホースは同業者としての敬意を払いながらも自嘲的な笑みを浮かべる。
他人の気遣いは無視しても、同業者の探りには抜け目なく反応し警戒する。そうでなければ裏の世界の住人は務まらないのだ。

「おっと、勘違いすんなよ?何も俺ぁおめぇの秘密を探ろうってワケじゃぁねぇんだ」
信用されないのを承知でそんな台詞を吐く自分が滑稽でまた笑う。

殺し屋であるホル・ホースは、『呪いのデーボ』と呼ばれる同業者の存在を4〜5年ほど前から聞き及んでいた。
アメリカ・インディアンの呪術師である全身傷だらけの大男。彼に生命を狙われた人間は、全員原因不明の不可解な死を遂げる。そしてその亡骸は、凝縮した悪意を叩き込まれたかのように無惨な有様で発見されるのだ。
無論ホル・ホースは呪術だの何だのと言ったオカルトめいたことは信じない。デーボの話を聞いたとき、真っ先に頭に浮んだのは、彼が己と同類、つまりスタンド使いである可能性であった。スタンドという特殊能力を持つ人間が裏稼業に入るのは、ある種自然な流れだとホル・ホースは考えている。持って生まれた奇妙な力を有行利用したければ、カタギの仕事に就くよりも裏稼業の方が断然勝手が良いのだ。ことに、ホル・ホースのように攻撃性の強いスタンドならば尚更である。

(とんでもねぇ野郎だぜ)
ホル・ホースは初めて目にした『呪いのデーボ』のスタンド能力に、背筋が冷たくなるのを感じた。
スタンドが滑り込んだ瞬間、疲れを知らぬかのように凶悪な攻撃を繰り返す人形。幼児サイズの人形は操作性、スピードに優れている上に、パワーにおいても侮れないものがあった。
恐らく、彼の手に掛かった者の多くは、人形が突如として襲い掛かってくるという悪夢のような出来事に反応できぬままに死んでいったのだろう。仮に命からがら逃げおおせたとしても、大の大人が『人形がナイフで襲い掛かってきた!殺される!!助けてくれっ!!!』などと言おうものならば、頭の病院にぶち込まれるのがオチで誰も本気にはしないだろう。そういう意味でも嫌なスタンドである。
だが、ホル・ホースが何ともいえぬ気味の悪さを感じているのは、スタンドに対してよりもむしろ使い手であるデーボ本人に対してであった。
『呪いのデーボ』の攻撃は、まず相手の攻撃を受けることから始まる。わざと攻撃させることで己の肉体を傷つけ、受けた痛みを『恨み』のパワーに変換して強力なスタンドを出し媒介である人形を動かして敵を切り刻むのだ。
が、問題は最初に受ける傷の度合いである。どれ一つとっても、ホル・ホースの目には軽症には映らなかった。全身に刻まれた傷からしても、事実軽症ではないのだろう。
ハイリスク・ハイリターンは世の掟だが、デーボに課せられたそれはあまりに酷ではなかろうか?
それにも関わらず、デーボは何の躊躇もなくその身を確実な痛み伴なう攻撃に無造作に晒してのけるのだ。痛覚がないわけではない。実際、彼はホル・ホースの目の前で受けた傷口から血を流しながら、激痛に悶え苦しんでいた。
そしてその苦しみの中、傷で引き攣った唇の端を歪め、ゾッとするような愉悦の笑みを浮かべていたのだ。
甘美なる復讐を前にした歓喜の笑み。殺戮を控えた狂戦士の野蛮な笑み。上り詰め果てる寸前の女にも似たその表情に、ホル・ホースは戦慄した。
デーボの持つおぞましい本性に。そしてそんなものにたとえ一瞬でも官能を掻き立てられてしまった己に。

「今日の仕事はちぃとばかししんどかったな」
「・・・・・・・・あぁ」
思いがけず返ってきた返事に、ホル・ホースは少し驚きつつも純粋に嬉しいと思った。答えを期待していないといっても、やはり相手がいる以上は何らかのリアクションを求めるのが人の情と言うものである。

「どう考えたって、俺ら向きのヤマじゃねぇ。執事もゲームばっかやってねぇでちったぁ現実見ろって話だ。なぁ?」
すっかり気を良くしたホル・ホースは再度デーボに同意を求めたが、かえってきたのは『さぁな』という素っ気無い一言であった。どうやらスタンド能力の性能的な話については徹底的にノー・コメントということらしい。

「おめぇも見ただろうが、俺のスタンドはハジキだ。5〜6人ぶっ殺したり、暗殺するにゃぁもってこいだが、あんな大勢と正面切ってだだっ広いトコでドンパチやるようなスタンドじゃねぇのよ」
世間話でもするかのように物騒な話をするホル・ホースを、デーボは貧血からくる冷や汗に濡れた顔で見詰めていた。
こんなふうに己の商売道具とも言えるスタンド能力についてペラペラと、しかも同業者に向かって語るとは一体何を考えているのか?
己の手の内を明かして見せることでデーボの口をも軽くし、極秘情報を得ようとしているのか?あるいはまだ何かとんでもない隠し玉を持っていて、この程度のことならばバラしたところで痛くも痒くもないというのか?

「おめぇのスタンドも、どっちかっつーとこっそりひっそり暗殺すんのにむいてんじゃねぇのか?」
話を振ってくるホル・ホースの意図が読めず、デーボは沈黙を守った。デーボは格別頭が回るタイプの男ではなかったが、言わなくても良いことを不用意に漏らすほど愚かでもない。

「ゴチャゴチャと障害物の多い場所・・・部屋の中とかか?そんなんで的を絞って片付けるか、どうしても大勢とやるなら闇に紛れて一人づつ各個撃破ってのが賢い殺り方なんじゃねぇのか?」
何気なくデーボの必勝パターンを言い当ててくるホル・ホースにデーボの口はますます硬くなった。
デーボはDIOに雇われる以前からホル・ホースを知っていた。直截の面識はなかったものの、凄腕のガンマンの噂は裏の世界では頻繁に囁かれていたからだ。
一流の殺し屋にして女タラシのホル・ホース。まさかその男とエジプトで顔を合わせ組んで仕事をすることになるとは思ってもみなかったが、実際に言葉を交わしてみたわかったことが幾つかあった。
まず第一に、この男はとんでもなく陽気で軽薄でつかみどころがない。そして第二に、恐ろしく抜け目がない。
人当たりの良さや軽薄な言動につられてボロを出せば、瞬く間に付けいられるだろう。

(一番信用できねぇタイプだぜ)
デーボはそう結論付け、ホル・ホースに対しての警戒を強めた。

一方、ホル・ホースはテレンスへの疑惑を強めていた。
(執事の野郎、こうなることわかってて俺とこいつを組ませたんじゃぁねぇのか?)

DIOに雇われた殺し屋同士、ある程度互いの手の内を知っていた方がいざという時共闘させるのに都合が良いし、穿った見方をすれば、互いの手札を意図的に開かせておけば牽制し合って御しやすくもなるだろう。
そういった雇用主の都合を満たすためだけに、あえて彼ら二人を能力的に不向きな厳しい現場に放り込み、予想通り負傷したデーボをホル・ホースに回収させる。いかにも他人の痛みに鈍感なテレンス・T・ダービーがやりそうなことではないか。
ホル・ホースは潔癖なンドゥールや神経質で我侭なダンがするようにはテレンスを忌避しない。
がしかし、彼の人間性がその高い知性と反比例するかのように底辺を這いずっていることも理解している。

(あいつにとって”人間”ってなぁてめーと兄貴とドゥドゥくらいだろうさ)
そんなとんでもない若造を作戦指揮者にしていると思うと、少しだけ目頭が熱い。

(もっとも、野郎もまさかここまでヒデェことになるたぁ思ってんなかったろうがよ)
もし仮に、今のこの事態を正確に予想していながらミッションを言い渡したのだとしたら、テレンスは変態なだけでなく真性のSだ。どSだ。ヒトデナシだ。

「怪我、ヒデェな」
車内に充満する血の臭いに顔をしかめながら、ホル;・ホースは正直な感想を漏らした。
上半身だけで縫わなければならないほどの切り傷が三箇所。弾が抜けているとはいえ銃創が二箇所。出血が酷い大腿の中には恐らくまだ銃弾が残っているのだろう。ふくらはぎに喰らった銃弾は貫通しているようだが、痛々しいことに変わりはない。
正直、デーボが血塗れのまま助けも借りず、己の足で車まで歩いたことにホル・ホースは驚嘆していた。しかも、デーボは能力性質上か恐ろしく怪我慣れしていた。
いつ貧血で動けなくなっても可笑しくない身体で冷静に、いっそ機械的ともいえる手つきで的確な応急処置を黙々とこなしたのである。己の大腿に躊躇なくナイフを突き立て弾丸を抉り出し、腰に巻いていた布できつく止血帯を締めるデーボに、ホル・ホースは薄ら寒いものを感じすらした。それが必要な処置であっても、確約されている苦痛に怖じ手が動かなくなるのが普通の人間だ。

「くっ・・・・・」
再びデーボの口から呻き声が漏れた。抑えきれずに零れ出したそれは、先よりも大きくなっていた。見ればふてぶてしい顔からは余裕が消え去り、傷だらけの額には冷や汗の珠がビッチリと浮んでいた。この珠が顎先を伝い流れ落ち、替わりに粘つく脂汗が浮ぶ頃には苦痛は堪えがたいものになっているのだろう。もっともそれまで意識を保っていられればの話だが。

「デーボ、後2時間、いや・・・1時間半だけ辛抱しろ」
ホル・ホールはアクセルにかける力を増した。あまり揺らすと怪我に触ると遠慮していたが、どうやらもう悠長なことを言っている場合ではなさそうだった。


「閉じちまう」
「は?」
簡潔すぎて要領を得ないデーボの説明に、ホル・ホースは軽く苛立った。

「閉じるって・・・何の話してんだおめぇ?」
「肉が、閉じちまう」
「肉だぁ?」
ますますワケがわからない。

「早くしねぇと・・・傷口が塞がっちまう」
「おいおい、何の冗談だそりゃ?」
ほんの数時間前に負った、浅くもない傷が塞がるなど常識的に考えてあるはずがない。表面が薄っすら癒着するくらいならば可能性は無きにしも非ずだが、それは塞がったとは言わないだろう。

「冗談じゃねぇよ」
「・・・・・本気か?」
「ああ本気だ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ホル・ホースはしばし考えた末、車を路肩に止めてデーボに向き直った。

「悪ぃな。現物見ねぇと納得できねぇー性質なんでな」
「疑深い野郎だ」
「ったりめーだ。そうでなきゃこの稼業、速攻でぶっ殺されちまう」
「確か・・・っに」
胸に巻いていた布を引き剥がされ、デーボが微かに顔を歪めた。

「クソヤロウ・・・折角できたカサブタが剥けたじゃねぇか」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・悪ぃ」
ホル・ホースはデーボの胸に魅入っていた。同性のぶ厚い胸板になど何の興味も持っていなかったが、数時間前そこにポッカリと開いていた穴状の傷が既に半分以上塞がっているではないか!

「おめぇ・・・これ・・・・ちょっ・・・なんだこらぁ?有り得ねぇだろ?これ、普通有り得ねぇだろ?!」
「俺に言う・・・な。何か知らねぇが、スタンド出してる・・・・ときの怪我は・・・すぐ・・・直・・る」
激しさを増す痛みに時折喘ぎながら、デーボは取り乱すでもなく冷静にホル・ホースの問いに答えた。

「あーー、わかった。何かもうよぅわからんが、何となくわかった。わかったコトにするぜ。面倒臭ぇから。で、どこが閉じるとマズイんだ?!」
「腰の後ろ・・・・何か刺さってやがる・・・てめぇじゃ取れそうもねぇから頼む」
油断のならない同業者に頼るなど本意ではなかったが、背に腹は変えられない。このまま異物を体内に取り込んだまま肉が癒着すれば流石に面度なことになることをデーボは経験から熟知している。

「頼むっておめぇ、俺は医者じゃぁ・・・」
思いがけない展開にホル・ホースは面食らった。職業柄簡単な傷の応急処置くらいは心得ているが、ここまで大掛かりなことは少しだけ在籍していた軍隊でも未経験だ。しかも異物の摘出などもはや医師が手を下す領域ではあるまいか。

「抉りだすだけでいい・・・・時間がねぇ」
「抉るって・・・そんなこと素人がしたらヤベェんじゃねぇのか?」
デーボの言う破片とやらがどの程度のものかにもよるが、生身の身体を麻酔もなしに裂いて抉るなどゾッとしない。ホル・ホースは職業殺し屋であり、必要であれば拷問まがいの尋問とてこなしてきたが、基本的にはそうした行為に深く昏い喜びを覚える性質ではないのだ。

「・・・あと2時間もしたら・・・俺は熱を出す・・・それが引く頃には・・・・上ッツラはもう塞がっちまう・・・・頼む、早くしてくれ」
肉が閉じていく実感がそうさせるのか、デーボはささやかなプライドをかなぐり捨ててホル・ホースに頼み込んだ。

「オーケィ。やるだけやってやる。下手でも文句はなしだぜ?」
ホル・ホースは腹を括った。