図々しくも咲子さんちのフリーリクで描いてもらっちゃいうました!いろっぺぇよ!二人ともけしからんほどにぃぃ!!
ありがとう、咲子さん、本当にありがとう!!



Sくさいホルと「はいはい」みたいな諦めはいった大人っぽいデボさん。

漲った勢いで、ちぃと小咄書いてみることにしました。

気だるい暑さに包まれる昼下がり。俺はすることもねぇからベッドの上でゴロゴロしながら、大して読みたくもない雑誌を眺めていた。
アメリカン・タイプのバイクを特集したそいつは、以前ホル・ホースが特に用もねぇのに俺の部屋に上がり込んで寛いだ後、忘れて行ったか置いて行ったか捨てて行ったかしたものだ。

そういやぁあの野郎はイイ年してバイク好きだったな・・・・バイクだの車だのはキチンと走りさえすりゃぁいいだろうによ。下手に改造しねぇだけラバソよりゃマシっちゃぁマシだが・・・・

「ちっ・・・・」
寝返りを打とうとして俺は邪魔くさい左腕のギプスに舌打ちをした。
俺の左腕は今現在ギプスで固定されている。ついでに言うと、5針ほど縫った脇腹にはシッカリと包帯が巻かれている。
どっちも大した怪我じゃねぇ。
放っておいたら・・・・さすがにヤベェが、消毒して湿布して大人しくしてりゃぁ二週間後には普通に暮らせる程度のモンだ。

それをあの自称色男がだ。
俺が仕事から戻ってきた所を有無を言わさず捕まえて、折れてねぇ方の腕引っつかんで執事のいる医務室に連行しやがった。
大体野郎はいつもいつも大袈裟でお節介なんだ。てめぇの身体が痛ぇワケでものねぇのに、俺がちょっと怪我するたんびに俺を医務室に引っ張っていきやがる。おかげで俺ぁ今じゃぁ医務室の常連だ。
はっきり言って俺はあの執事が苦手だ。下手に気遣われねぇのはいいんだが、あのいかにも神経質な雰囲気が苦手だ。どうにも息苦しくていけねぇ。昨日も
『またですか?まったくいい年をして、その歯医者の扉をくぐる母子のような有様は何とかならないものですか?見苦しい』
と人を見下した態度と口調で言い垂れられた。
せめてもの救いは性格は最悪だが腕だけは悪くねぇってこった。手早く必要な処置を済ませ、キッチリ適量の薬を処方してくれるのは有難ぇ。正直薬に耐性が出来すぎちまった俺の体は、もう普通の痛み止めを普通の量飲んだだけじゃぁどうにもならねぇんだ。
認めたかねぇが、執事に手渡された薬のおかげで、おかげで俺は無理なコトさえしなければ痛みらしい痛みを感じずに丸一日を過ごせた。
が、このギプスってやつはどうにも鬱陶しくて仕方がねぇ。身動きするたびにゴツゴツぶつかりやがる。

「あのスケコマシ野郎」
俺は鬱陶しさの元凶に毒づいた。
何だってあいつは俺に構いたがるんだ?そういういらねぇ世話は世間ズレしてねぇ水使いのボーヤにだけしてりゃぁいいんだよ。

「デーボいるんだろ?」
入っていいかとも聞かずに野郎は俺の部屋のドアを開けやがった。こいつにはプライバシーの概念がねぇのか?

「俺が俺の部屋にいたら悪ぃか?」
「いーや、悪かねぇ。むしろいいぜ」
「あん?」
引っかかる物言いに俺はよせばいいのに聞き返しちまう。
ヤベェな。既にこいつのペースになりかけだ。

「どういう意味だ?ホル・ホース」
俺は用心深くホル・ホースの様子を探った。
今のところオカシな素振りは見えないが、この男はいつ何を仕掛けてくるかわからない。

「ん?別に深い意味何かねーよ。ただ昨日の今日だから具合どうかと思ってよ?」
「いらねぇ世話だ。俺はガキじゃねぇ」
「そりゃそーだ。俺はロリじゃねぇからな」
・・・・・根本的に話がかみ合ってねぇ気がしてきた。

「寝てたのか?」
「暇だったからな」
少し眉を寄せて心配そうに見詰めてくる青い瞳が面映くて、俺は思わず顔をそむけた。
そんな表情で俺を見んじゃねぇよ。妙な気分になるだろうが。

「痛くねぇのか?」
「薬が効いてる間はな」
念を押してくるホル・ホースに俺は正直に答えた。他人に身の上を心配されるなんざガラじゃねぇんだよ。

「ふーん・・・・・じゃ、ヤルか」
「あ?!」
何でそうなりやがる?
てめぇはお節介にも俺の心配しに来たんじゃなかったのか?
つーか、てめぇ結局俺のケツだけが目当てかよ?
ヤレりゃぁ何でも誰でもいいのかよ?
俺ぁてめぇの肉便器かよ?
チキショウふざけんな。
って、何で俺ぁこんな娘っ子みてぇなコトで怒ってんだ?
これじゃぁまるで・・・・まるで・・・・・・・・・

「ワケわかんねぇよ変態野郎」
不愉快な結論が出る前に、俺は悪態を口から吐き出した。

「わかんねぇってこたぁねぇだろ?」
「やめねぇかっ!俺は今そんな気分じゃねぇんだよっ!」
胸に触れてきたホル・ホースの手を俺は思い切り邪険に振り払った。

「へっ、そうかよお嬢ちゃんは生理中ってか」
「あぁ、気が乗んねぇ」
肩を竦めアッサリと引き下がったホル・ホースに、情けねぇことに俺は安堵し、そしてどういうわけか少しばかり肩透かしを食ったような物足りなさを感じた。

「けどよぉ・・・・俺ぁヤリてぇんだっ!」
「・・・・っ!」
油断した。一瞬の隙を突かれ、俺の顎はホル・ホースの手に捕まっていた。

「誰がテメェの気分を訊いた?」
俺のこめかみに『皇帝』の銃口をグリグリと押し当てながら嗤うホル・ホースの目には、こいつが女には絶対に向けねぇ残忍な光が宿っていた。俺はその光の意味を良く知っている。鏡に映る俺の目にあるのと同じ光。
人殺しの目だ。
このヘラヘラとした自称色男は、そのニヤケ面のまま平気で人を殺す野郎だ。

「ぶっ殺す」
そうだ。
こんな最低野郎殺しちまえばいいんだ。
殺してやる。あぁ、殺してやるさ。

「は!そんなザマでか?」
「ふん・・・てめぇは俺がこんなザマでもなきゃぁレイプもできねぇ腰抜け野郎だからな」
あの時も、あの時も、あの時だってそうだった。
こいつは俺がまともに動けねぇ時にかぎって力尽くで犯す。

「当たり前だろーが?ピンピンしてる時のおめーなんざレイプしたら命がいくつあっても足りねーってもんだ。俺ぁ馬鹿じゃねぇ。できんことはしねぇ主義なんだ」
「そーかよ・・・」
最低の理屈だが、言ってることは間違っちゃいねぇ。てめぇに出来ることと出来ねぇことを客観的に判断して動くのが分別ある大人ってもんだ。

「けどよぉ、てめぇ忘れてんじゃねぇのか?ここは俺の部屋だぜ?」
「あ?」
「周りを良く見てみな」
「あぁ、趣味の悪ぃ人形だらけで気色悪ぃな。こんなもんに囲まれて暮らしてると執事みたくなるぜ?」
「・・・・・・一緒にすんな・・・・いや、そうじゃなくてだなぁ」
何だってこいつにはこうも危機感がねぇ?

「つまり、ここは俺にとっちゃぁ武器庫みてぇなもんだ。いつでもどこからでもてめぇを殺れるってコトだ」
わかるか?わかるよな?
ここまで説明してやってわかんねぇなら、てめぇは正真正銘真性の阿呆だぜ。

「ま、そうだろうなぁ。で、それがどーした?」
・・・・・・ムカついた。
俺ぁ完璧ムカついたぜ?
何なんだその余裕かました態度は?俺がてめぇを殺るワケねぇとでもタカくくってんのか?
嘗めんなよ?この程度の怪我でスタンド出せなくなるほど俺は、この呪いのデーボ様は温くねーんだ。
この俺を甘く見たコトを後悔させてやらぁ。

「エボニィ・・・・・」
「なぁ」
「あんだよ?!」
人の出鼻挫くんじゃねぇ!空気読めアホンダラ!!

「おめーのスタンドは確かに強ぇよ。はっきり言ってサシでやりたい相手じゃぁねぇ。つーか、俺のスタンドはガチのタイマン向きじゃぁねぇしな」
わかってんじゃねぇかよ。

「けどよ、今この場合において、だ。おめーがエボニィ動かして俺を攻撃すんのと、俺がおめーの脳味噌ブチまけんの、どっちが早ぇと思う?ん?」
・・・・・・ちきしょうそういうことか。

「理解したか?マイ・ハニー」
「したかなかったがな」
ハニー言うなクソッタレ・・・・・これじゃぁ良くて相打ち、最悪犬死すんのは俺の方じゃぁねぇか。

「これ以上の面倒はごめんだ。さっさと済ませて帰れ」
俺は思い切り事務的に無愛想に言ってやった。

俺とホル・ホースが寝ていることは周知の事実だ。俺はそれはそれだけのことだとしか思ってねぇから、特に隠し
てもいねぇ。
何となく始まって何となく続いて、気まぐれに犯されて気まぐれに跨って。いつかきっと何となく気まぐれに、あるいはどっちかがくたばっていきなり終わる。そんな関係だ。

「クソ野郎」
何てウザったい野郎なんだ。
それだけの関係なら、それなりの距離感ってもんがあんだろうが。やっぱりこの馬鹿は空気が読めねぇんだ。絶対ぇそーだ。娼婦からおかしな病気でももらって脳味噌腐ってんじゃねぇのか?

「なぁ・・・そう意地張るなよデーボ」
張ってねぇ。

「待ってたんだろ?俺をよ」
「待ってねぇよアホ」
何が楽しくてこんな鬱陶しい状況の時にケツ疼かせて野郎を待たなきゃなんねーんだ。俺は多淫症でも色情狂でもマゾヒストでもねぇ。

「退屈してたんだろ?」
それが自信の根拠かよ?
ありえねぇよ。てめぇの理屈じゃぁ退屈してる野郎はみんな被レイプ願望者か?

「てめぇなんか待ってねぇ」
阿呆でも馬鹿でも間抜けでもわかるようにもう一度はっきり言ってやった。

「俺のこと考えてたくせにか?」
「考えてねぇ」
「俺が置いていった雑誌眺めてたくせにか?」
「たまたま暇だったからだ」
過大解釈にも程があんだろうが。

「ドアの鍵もかけねぇでゴロ寝しやがってよ。誘ってるとしか思えねぇよ」
湧いてやがる。こいつの頭は確実に湧いてやがる。

「頭おかしいんじゃねぇのかてめぇ・・・・・ん・・・・」
頭に『皇帝』つきつけられたまま、口を吸われ舌を絡め取られ歯茎をなぞられ俺は小さく震えた。
歯茎を舌でなぞられるのは嫌いだ。こそばゆくて気持ち悪ぃ。なのにこいつは好んで俺の嫌がる場所を舌先で突き回す。
何が『世界で一番女に優しい男』だ。結構なSのくせしてよ。

「鍵に意味なんかねぇよ。この館でんなモンかけても無駄だからかけてなかっただけだ。てめぇのコトも他の誰のコトも待ってなんかねぇ」
言っても無駄だろうが、それでも言わずにいられなかった。この馬鹿のハッピーな誤解に水でもささねぇコトにゃぁやってらんねぇ。

「いいぜ。それがおめーの望みなら、そういうコトにしといてやるさ」
・・・・おい、こんな答えは想定外だぞ?
んだよ、その女に向けるような甘ったるい目は。人のドタマに凶器突きつけたまんまそんなツラすんな。

俺は退屈だったんだ。
薬で何となくボンヤリしてた。5cmほど刺された脇腹が少しばかり痛かった。
だからゴロゴロしながらベッドの横に落ちてた雑誌見て暇を潰してた。
ただそれだけだ。

別に雑誌の元の持ち主がどーとかこーとか関係ねぇよ?
ただちっとばかし、いい年した野郎がガキみてぇにバイクに夢中になるから呆れてただけだ。

それから、ギプスがえらく邪魔臭かった。
だからそんなモンをつけられる羽目になった原因に腹を立ててた。
野郎のお節介さを思い出してイライラしてた。
ただそれだけなんだ。

・・・・・何だって俺はこんな最低な野郎のコトばっか考えてたんだ?

「ワケわかんねぇぜ」
「難しいコト考えんな。せっかくの真昼間の情事だぜ。おめーも愉しめよ」
「ん・・・・・ぐぅ」
ゆっくりと狭い粘膜を押し分けて入ってくるホル・ホースのナニが、やけに硬くて熱い。
俺の体調がそう思わせるのか、そんな俺の身体に野郎が興奮してるのか。そんなどうでもいいことが頭に浮んだ。

「ふっ・・・・はぁ・・・・はっぁ」
口から大きく息を吐いて、俺は引き裂かれていく痛みを逃がす。多少慣れたところで、所詮は男の身体だ。特別なモノを使いでもしねぇ限り、グジャグジャの雌孔みえぇにズブズブ抜き差しできる場所じゃぁねぇ。

「動くぜ?腹、平気か?」
俺の腹に負担がかかんねぇように座位を取りながら、今更そんなコトを聞いてくるこいつは間抜けだ。
もし俺が『痛ぇよ。止めてくれ』って言ったら止められんのかよ?バスルームに駆け込んで、そのお勃ったナニ
の始末一人ですんのかよ?
は・・・死ぬほど間抜けだな。

怪我人脅してレイプして、その身体気遣ってちゃぁ話になんねーだろうがよ。
馬鹿すぎて笑えるぜ。

「へ、余裕の笑いってワケかい?なら遠慮なくイかせてもらうぜ」
「あ・・・っ・・・・・・・・うぅっ・・・・・ぐ・・・・」
内臓を強く突き上げられる苦しさと、徐々に下肢を包んでいく痺れるような快感に、俺は終わりを夢見るようにホル・ホースのリズムに合わせて腰を振る。




始まり方がどうであれ、始まっちまったモンは楽しまなきゃぁ損だからな。