"DISCLAIMER: The characters and situations of the television proguram ""The X-Files""" " are the creations and property of Chris Carter,Fox Broadcasting and" Ten Thirteen Productions. Auther: Mebius Spoiler: Non Title:  Sunset(DD01) 一部キャラクターが引用されていますが、これはあくまでも作者の想像によるもので、 事実とはかけ離れております。 **************************************************************************** 「カット!!」 「はい、お疲れ様でした。」 いつものように撮影が終わった、シーン毎の撮影だから最終シーンで終わるとは限らない。 編集されたそれは2週間後にオンエアされる。 僕はもうこの仕事を7年も続けていて、いささかうんざりしている。 それは、相棒を演じる彼女も同様だ。 本編上は何時までもくっつかない僕達に全世界から非難が浴びせられる。 実際のところ僕にはどっちでも良かった。 まあ、どちらかと言えば仲が良いほうがいいに決まってる。 僕もロマンチストだから。 しかしCCはそうは思わない、ぎりぎりのところまで思わせぶりをする。 毎回、放送されるたびにHPに寄せられるメールといったら。 罪な仕事だ。 非公認のHPには、僕達というか主役2人のラブストーリーが繰り広げられている。 たまたま、覗いてみた僕にもこれを使ったら視聴者が納得しそうなエピソードが沢山あった。 それだけ、関心の高い番組であることにも気がついた。 だが、僕の本当の気持ちはそんなところには無かった。 「お先にね、David。」 そっけないほどあっさりした挨拶を僕に投げかけると、彼女は出口にむかっていった。 その後ろ姿を見送りながら、毎回甘酸っぱい思いにとらわれる。 そんな僕を心配して、プルーは見上げている。 「ああ、いつものことさ。心配はいらないよ。」 自分に声をかけて安心させようとしているのは、僕自身だ。 そう、僕は彼女を愛している。 もちろん、僕には妻がいるし、愛する娘もいる。 だが、人の感情というのは法律や常識ではわりきれないものなんだ。 こういうところは、長年の友Mulderが一番良くわかっている。 「どうして、君は素直になれないんだ?」 ふと気を許すと彼は、僕に問い掛けてくる。 自分の車にブルーを乗せると、運転席に座りシートベルトを締めた。 助手席には、Mulderが座って僕の方をじっと見ている。 「わかってるんだ、Mulder。君の言いたいことも。」 ちょっと寂しげに笑うと、彼はすっと消えた。 そうさ、わかっているんだ。 エンジンをかけると、ゆっくりとマリブの自宅までドライブを始める。 今日は、いつもより早く終わったお蔭で日没が見れそうだ。 **************************************************************************** 今までの年月彼女と一緒に仕事をしてきて、何もなかったといえば嘘になる。 急接近したときもあったのに、ちょっとした誤解から彼女は他の男性と結婚してしまった。 本編でも微妙な時期を演じていた僕達は、現実との区別がつきにくくなっていた。 彼女の妊娠を告げられたとき、裏切られた思いがした。 何故、僕以外の男と。 しかし、実際に2人の間に共演者以外の何もなかった。 だから、僕が心の中で思ったことはまったく彼女の責任ではないのだ。 僕は荒れた。 もちろん仕事はちゃんとこなした。それはまた別の次元の問題だからだ。 その分、私生活は荒れた。 毎日違う女性をエスコートし、雑誌にも取り上げられた。 彼女は、自分の生活から出てこうようとはしなかった。 それはそうだ、僕達は単なる共演者なのだから、プライベートで何をしようと干渉すること はない。 彼女への思いをもてあまして、へとへとになったときTeaが現れた。 そのとき僕は、彼女が安らぎになると思えた。 この地獄からすくってくれる女神にさえ見えた。 本編の中では、微妙な関係を演じており周りの評判やFanからもやきもきされていたが、 実際の僕達は、まったくそんな関係ではなかった。 すくなくとも、僕以外は。 あれは、演技ではなかった、僕の彼女への想いがそのまま映像に出ていた。 一つ一つのセリフに所作に僕は、彼女=Scullyへの切ない想いを込めていた。 CCは、2人をくっつける気は無かった。 それは当初よりわかっていたし、僕達も脚本に目を通すたびに気が付いた。 「友情なのかしらね?それとも同士愛かしら?」 彼女が呟いたときに、僕は大声でいいたかった。 「違うよ、愛さ。相手を束縛できないほど、自分の一部のように愛し合っているんだよ。」 僕は。 結局僕は、疲れ切った末にTeaと結婚した。 もちろん彼女に不満は無い。 Teaは、疲れ切った僕の心を一瞬でも癒してくれた。 でも。 どんなにTeaとくつろいでいても、ふと頭をよぎるのは必ず彼女のことなのだ。 僕の結婚のあと、彼女は娘をもうけながらも離婚をした。 だが、それを話題にすることも無い。 そうさ、僕達は共演しているだけなんだから。。。。。。。 「くぅ〜ん」 後ろの席からブルーが物思いにふける僕に声を掛ける。 そう、彼には何でもお見通しだ。 「わかってるよ。大丈夫さ。」 それは誰に向かってかけていたのか、良くわからなかった。 「出口はみつかったのかい?」 いつのまにか現れたMulderが僕に話しかけてきた。 彼はいつも僕を心配する。 本編の中の2人は愛し合っている、話の筋に現れてこないだけで2人の生活を送っている。 「まあね。」 そう答えながら、答えは一つしかないことはずっと自分でわかっている。 ただ、それをどう進めるかが問題なだけだ。 全てを捨てて。。。。。 「君は。。」 「わかってる。」 Mulderの言葉をさえぎりながら、夕日に目を向ける。 壮大な日没。 僕は、車を止めるとそれに見とれた。 。。。。。。。Fin 暗いでしょ〜〜〜〜。 妻子もちなので、どうしてもこんなになっちゃいました。 でも、実際に近いものがあったと思えるので、酔った勢いで書きました。 メールを後悔しているようであれば、削除してください。