LinuxPPC R4

以下の環境で、LinuxPPC R4がインストールできたので
参考までに、その手順を示します。
LinuxPPCは、MkLinuxと完全互換ということですが、
MkLinuxとは別物です。私も最初は混同していました。
インストール自体は、RedHatのインストーラーを使用するため簡単です。

ハードウエア
 Power Macintosh G3 DT266
 メモリー64MB
 内蔵ハードディスク1  IDE 4GB QUANTUM製(Linux専用として使用)
 内蔵ハードディスク2 SCSI 4GB IBM製(増設したものをMacOS用として使用)
 ※ 増設したものをMacOS用として使用したことには深い意味はない。多分どちらでも同じ。
キーボード
 Apple Keybord II(ASCII配列の日本語キーボード)
Mac OS J1−8.1

準備

1. ディスクフォムマット用のユーティリティーの入手
  ftp://ftp.mklinux.apple.com/pub/DR3/MacOS_Utilities/Drive_Setup.hqx
  ftp://ftp.mklinux.apple.com/pub/DR3/MacOS_Utilities/pdisk.hqx
 pdskは、LinuxPPC R4 CD−ROMにも入っていた。(LinuxPPC R4:macosutils)

2. LinuxPPCの入手
 ネットワークからダウンロードするのは、容量が大きすぎて断念。
 https://www.linuxppc.org/ にて、CD−ROMを発注。
 httpではなくhttpsであることに注意。
 内容については、http://www.linuxppc.org/ を参照のこと。
 ’98.1.23現在、リリース5のCD−ROMを受け付けている。
 発注して1ヶ月程度で届いた。
 手数料込みで$38、1ドル114円とすると4,332円。

パーティションを切る

 LinuxとMacOSとのデータ受け渡し用パーティションは、安全のために
 MacOSとは別のドライブにしてある。
 今回、データ受け渡し用に500MのHFSパーティションを使用することにした。
 色々と試したが、4GBフルに使用することは出来なかった。
 swap  50MでOK 100MでNG
 /usr 500MでOK   1GでNG (多分、その他のパーティションも同じ)
 swapは、128Mまで拡張可能とあったのだが、実際は成功していない。
 マニュアルには、余った領域は/homeに追加して、他はデフォルトにするとあったが
 書いてある通りには出来なかった。結果、Linux用ディスクは、2.1Gも余っている。

1. Drive Setup(v1.5)
 まず、データ受け渡し用のHFSパーティションをこれで作成する。
 作成後、ファインダー上にマウントされる。
 Drive Setupを起動
 Type=ATA
 Bus=0
 ID=0
 LUN=0
 のデバイスを選ぶ
 「Custom Setup」ボタンを押し、パーティション設定
 Partitioning Scheme : 1 Partition
 Name : untitled
 Type : Mac OS Standard
 Size : 500MB
 で「OK」ボタン
 「Initialize」ボタン
 Quit

2. pdsk
 これは、A/USパーティションを作成するアプリケーション。
 今回の設定は以下の通り。

 Partition map (with 512 byte blocks) on '/dev/hda'
  #: type name length base ( size )
  1: Apple_partition_map Apple 63 @ 1
  2: Apple_Driver_ATA*Macintosh 54 @ 64
  3: Apple_Driver_ATA*Macintosh 74 @ 118
  4: Apple_Patches Patch Partition 512 @ 192
  5: Apple_HFS untitled 1024000 @ 704 (500.0M)
  6: Apple_UNIX_SVR2 root 307200 @ 1024704 (150.0M)
  7: Apple_UNIX_SVR2 usr 1024000 @ 1331904 (500.0M)
  8: Apple_UNIX_SVR2 opt 614400 @ 2355904 (300.0M)
  9: Apple_UNIX_SVR2 home 1024000 @ 2970304 (500.0M)
 10: Apple_UNIX_SVR2 swap 102400 @ 3994304 ( 50.0M)
 11: Apple_Free Extra 4322112 @ 4096704 ( 2.1G)

 参考までにpdskのログを見たい方は、→こちら

LinuxPPCのインストール

 CD−ROMをドライブに入れると、ウインドウが出る。
 BootX Appをダブルクリックして起動
 「Linux」ボタンを押す。
 RAMディスクが作成され、そこから起動する。
 ボタンや項目の移動は基本的にtabキーで行うが、カーソルキーを使う所もある。
 ブロックカーソルが点滅していれば動作中、これが停止したらハング。
 各項目で設定した値、操作などは、→こちら
 終了後、自動的にリブートします。

次回からの起動

 システムフォルダーに vmlinux(LinuxPPC R4)
 システムフォルダー:機能拡張に ・ BootX Extension(LinuxPPC R4:macosutils:BootX 1.0b6)
 システムフォルダー:コントロールパネルに BootX App(LinuxPPC R4:macosutils:BootX 1.0b6)
 をそれぞれコピーする。
 BootX Appをダブルクリックして起動
 以下の様にダイアログを設定して「save to prefs」ボタンを押す。

 

 このまま「Linux」ボタンを押すとそのままLinuxへ。
 また、次回から立ち上げ時にこのダイアログが表れる。

LinuxでのHFSのマウント

 データ受け渡し用の500Mのパーティションをマウントする方法。
 インストール時にマウントするHFSパーティションのマウント場所を
 指定できる様になってたが、実際はマウント場所のディレクトリが作られる
 だけで自動設定はされなかったので、今回はすべて手作業で行うことにした。
 まず、マウント先のディレクトリを作っておく。
 # cd /mnt
 # mkdir HFS
 手動でマウントする場合、以下のコマンドを実行する。
 # mount -n /dev/hda5 /mnt/HFS
 起動時にマウントする場合、/etc/fstab に以下の1行を追加する。
 /dev/hda5 /mnt/HFS hfs defaults 0 0
 この方法で、双方向のデータの受け渡しが出来た。
 ちなみに、フロッピーディスクは書き込みがうまく行っていない。
 フロッピーのhfsのマウント先への書き込みも、tarによる書き込みもハングした。
 また、MSDOSのフロッピーも直接はマウント出来ないようだった。

その他

 Linuxを起動すると「Kデスクトップ環境」というのが立ち上がる様になっている。
 ウインドウマネージャーは、fvwm。
 後は、ログインしてUNIXの世界へ・・・
 マウスボタンは、デフォルトで左ボタンにアサインされている。
 その他は、以下の様にキーボードショートカットになっている。
 中央  「option」+「2」
 右側  「option」+「3」

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