進化論に対する疑問

生命の起源から、その発展を説明するのに進化論は概略合っていると言える。
特に単純なものから、複雑なものに発展するというのは自然な考え方である。
ここで論じたいのは、突然変異と自然選択の考え方で説明出来ないものがあることだ。
ここでは、何が疑問点なのかそれを示して行こう。

複雑さとポテンシャルの問題

例えば、砂場の砂を自然に放置すると、砂は自然に平らになって行く。
砂を山の様に積み上げることは、人為的に行わない限りあり得ない。
これは、山の様に積み上げることが、自然法則に逆らっているということであり、
それに逆らう何かがない限り起き得ないということだ。
生命のようなシステムを作って行く場合には、必ずポテンシャルを逆転させるような
部分が必要であり、そういった働きが自然発生的に作られるというのは考えにくい。
何か、有機物だから・・とか、何億年もかければ・・・ということで納得していないか?
また、生命のようなシステムをコンピュータのプログラムと同等に考えると、
プログラムを乱数で作ることがほぼ不可能であることは、ある程度知識がある者なら
容易に分かることだ。突然変異を乱数、自然選択が機能を成すか、という風に置き換えて
考えてみよう。CPUのマシンコードを乱数で発生させて、ある目的のプログラムを
得ることが出来る確率はとても小さい。この場合、乱数は偏りなく数値を発生させる
必要がある。もしもその乱数が偏っていたら、プログラムの機能を実現するのに必要な
コードが発生しない。そうなると淘汰以前にあり得ない話となる。
次に機能を得るために、生成される乱数コードにフィルターをかけて確率を上げる様に
働く機構があったとすると、フィルターは、CPUの命令コードを理解したように
働く必要がある。しかし、プログラムに要求される必要な機能とCPUの命令コードは全く
相関関係がないわけだから、そのようなフィルターで確率が上がることは考えにくい。
生命を様々に発展させるにはこれと同等のものが要求されるだろう。
要求機能が有効な制約として働く確率も極めて小さい。

目はどうやって作られたか

暗闇の中で生きる生物の、目が退化するというのは納得出来る。
しかし、目が突然変異などで自然発生するとは到底思えない。
今日、科学技術の発展でコンピュータに目と同等の機能を持たせることが可能となった。
ここには、色々な技術が組み込まれていて、レンズで光をスクリーンに投影する技術、
スクリーン上の赤青緑の光を読み取って、色の2次元配列として認識する技術がある。
これらは人間が発明する前に既に生物が同じ仕組みを持っていたものである。
では、自然発生的にこれらが発生するとすれば、どうやって作られて行くだろうかと
考えてみた。
すると生命体が、まず光の存在を知らなければならない。
単純に考えれば、有機物に光を当てると光の作用で有機物が変化して目を作って行くと
考えなければ不自然だ。しかし、仮にそうやって目が形成されたとしても皮膚全体に
目があるような生物しか出来ない様に思う。また、光によって起きる化学反応というのも
そんなに多くあるわけではなく、極めて該当する物質が限られる。
何より不思議なのは、目にはレンズがあるということだ。
人間が作る場合でも、レンズで像を結像させることを知らなければ作れない。
生物の目にもピント調整のための筋肉までついているのだ。
といったことで、私には、自然発生は考えられない。
突然変異による自然淘汰だとすれば、もっと奇妙な生き物が沢山生き残っていても
おかしくないはずだとも思う。

植物と昆虫の擬態

昆虫は、自分の身を隠すためにしばしば擬態という方法を採用しているものが多い。
木の葉と葉脈までそっくりな昆虫とか、ピンク色の蘭の花そっくりのカマキリとか。
恐らく、この2つは、動物と植物なので見かけは同じでも構成する組織の成分は
全く違うだろう。
ならば、どうしてこの組成が違ったものがそっくりに形成されるのか。
成分と組成が同じなら、遺伝子が何かの拍子に紛れ込んだということがあるかも
しれないが、恐らくそれはない。動物と植物は全く別の進化の流れを持っている。
その中で同じ形を得る必然性というのもないと思う。
仮に、見たものを正確に真似て自分の形を進化させることが出来る昆虫が居たとしても
そこまで精密に真似られるだめの目を持った昆虫は居ないだろう。
生物が外界のものの形状を真似るには、錯乱した光の方向をレンズなどで揃えて
結像させなければならないのだから。

ムラサキシャチホコという蛾

これは、擬態を超えている。
この蛾は、羽に木の葉がカールした絵が描いてある。カールした枯れ葉かと思ったら
1枚の平面の羽だから驚き。
これはどう考えても、人間が絵画を描く様に、客観的に見て描かないとこうはならない。

色を識別出来る生き物

ほ乳類では、人間とサルの類だけが色を満足に認識出来るという。
ここに一つまた疑問がある。
もっと下等な魚、両生類、爬虫類、昆虫などは、ずっと昔から色を認識していた
ということだ。自然な進化の流れからすると、ほ乳類の祖先と考えられる
両生類では色が認識出来て、最初のほ乳類とされるねずみ類で認識出来なくなり、
猿で再び認識出来る様になったとか・・・。何か不自然だ。

鳥類の謎

鳥類は、爬虫類を恒温動物にしたものである。
それ以外の形質は、空を飛ぶということを含めてほぼ爬虫類から継承していると考えていい。
恒温動物にするということが、突然変異で説明出来るほど簡単なことだろうか。
根本から作り直さなければ出来ない様に思うのだが。
カモノハシという動物の存在もまた奇妙だ。

ほ乳類の特殊性

ほ乳類を他の生き物と比較すると、ほ乳類だけ特殊なアーキテクチャで作られている
と思えるような部分がある。地球型生命のなかでも独自の進化を遂げたかのように見える。
まず、毒を持っているほ乳類はない。
基本的に色彩は地味だし、色はすべて色素によって作られている。
魚類、甲殻類、昆虫、鳥類などは、フォログラムのような光の干渉によって色を
作っているものが多い。
高等なものを除くとほ乳類は、色を認識できない。
ほ乳類のような毛の構造を持ったものは、他になく、その他の生き物は、
外骨格か、ウロコを発展させたものである。
鳥類を除くと恒温動物はほ乳類だけであり、胎生なのもほ乳類だけである。
また、大脳の発達は、ほ乳類においてのみ顕著だと思う。

生命の起源

その昔、炭酸ガスとメタンから放電によってアミノ酸が生成し・・・という説は、
今では、恒星が死とともに巻き散らした星間物質から生成して元々宇宙空間に漂っていた
アミノ酸が冷えた地球に降ってきたという説に置き変わってきた。
生命を構成する有機物は、複数ある異性体のうち片方だけで出来ているということと、
一方が紫外線などで壊れ易いことなどによる裏付けになっているようだ。
星間物質が起源だと、生命の自然発生についても放電とメタンから・・・と考えるより
ずっと信憑性が出て来るのだけど、まだまだ自然発生だと考えるのは難しい。
とはいえ、自然発生でなければ何なのか?
科学で説明でない以上、生き物を作ったのは、神か、宇宙人か?ということになってしまう。
しかし、人間の科学文明がここまで発達したことを考えると、もしかしたら人間自身が
物質世界で生活するための体を生物として作ったのではないかとすら思う。
ともかくこの辺りは、まだまだ宇宙のロマンですなあ・・・。

その他

・人間の直立歩行については、脳が発達して手を使う様になってニ本足で歩くようになった
 と言われるが、恐竜はずっと前から直立歩行。
・同じ種で、オスとメスの色や外見が違うもの、同じものという観点で動植物で見てみると・・・
・生態系の食物連鎖で動植物を見て行くと・・・

フューチャー・ホームページへ戻る

(C)2003 Future on netyou ALL RIGHTS RESERVED.