CB750FBエンジン編






中古部品の過去、現在の事情

昔(20年程昔..)は、二輪の中古部品は本当に格安で、外装品(ガソリンタンク、サイドカバー、ヘッドライト等)は一律¥1000−で購入出来ました。
バイク一台も、エンジンも同価格で、10cc=¥1000−計算でした。ですから...

50ccで\5000−
400ccで\40000−
750ccで\75000−

と現在に比べて本当に格安でした(但し、程度の悪い物は解体屋さんの職人気質で、まず売らなかったですね)

過去に、屑鉄の単価が極端に下がり、円高の影響も有り輸出も厳しい状態に成りましたので、
現在は、解体車を有料で引き取り、再生して国内向けの中古バイクとして販売している所が殆どです
後、最近増えたのが二輪中古部品のディーラーです(但し、兎も角、値段が高すぎる)
優良な所も有りますが、怪しい所も多いので出来るだけ通販では無く、自分の目で現物を確認、納得してから購入するようにしましょう(^^)





CB750FBのエンジンです。
(これからOHして82年式のCB750FBに載せる予定です)




中古部品ディーラーで購入しました
5万を4万に値切って、雨の中3時間半格闘して実車から降ろして
車に積んで帰って来ました

一応上だけはバラそうかと思い、エンジンスタンドを作ってみました(^^;)
材料は、1.6厚31×31の角パイプSS製を定尺1本¥1080−で購入してきて
エンジンを吊りながら現物合わせで製作、3時間程掛かりましたが、余っていたキャスターを付けたので
移動が本当に楽に成りました。エンジンは結構重くて1人では持ち上げるのがやっとでしたから..

しかし、鉄は安くて良いですね〜、いつもSUSばかりなので、値段を聞いてビックリしました
これでSUS304材なら6倍位高く成りそうです(^^;)





しっかし、汚ねえエンジンだよな〜
エアガンで吹くとヘッドカバーの汚れがパリパリ剥がれます




取り敢えず、ヘッドカバーを外してカムの確認です
「2年前には動いていた」と言って居ましたが、取り敢えずは良い状態の様です
カムにキズや囓り痕も無く、ホッとしました




エンジンの簡易OH
****前回からのブランク5ヶ月間****




置き場所に余裕が無くなったので作業再開です(^^;)
取り敢えずヘッドをはぐってみます






ヘッドの燃焼室とピストントップにはカーボンがびっしりついてます
先ずヘッドの掃除とバルブの摺り合わせです






大昔に買ったバルブスプリングコンプレッサーを使い
スプリングを圧縮してコッターピンを取り外します







1番の燃焼室を回転ワイヤーブラシで清掃して摺り合わせを完了しました
清掃した状態と元の状態の違いが解るでしょうか?

横に写っているのはタコ棒とバルブ用のコンパウンドです








取り敢えず全部の清掃が終わりました...
本当にこの作業が疲れるんだよな〜(^^;)




結局シリンダを抜きました
しかし、頑固に固着していた為に、掟破りのドライバー突っ込みでシリンダの冷却フィンが欠けてしまいました
此処までバラしたら、ピストンリングは交換したいな〜





抜いたシリンダです
何が辛いかと云えば、シリンダ下部に固着しているガスケットの剥がし作業です
結局、1時間程掛かってスクレイパーで剥がしました(^^;)

う〜ん、今日は体調が悪いのと部品が無いのとで取り敢えず作業は終了です



エンジンの塗装から組立






さて、今日は風の強い中、ヘッドカバー&ヘッドass’y&シリンダass’yの塗装です
表面には滲みオイルと泥が混ざった物が付着していますが、相変わらず荒い作業のねこ2号は、付着物を荒取りしてから
スプレー式の噴霧機で灯油をかけて各パーツを洗浄(内部含む)した後、ガソリンで洗浄、今度は塗装用スプレーガンで
ラッカーシンナー(トルエン60%含有率)を吹きつけてから、エアガンで飛ばし簡単に脱脂します
後はそのまま、耐熱塗料のシルバーを吹き付けます
マスキングをしないので色々な所に付着していますが、此はご愛敬と言う所で...(^^;)
最終的にバルブやポート内のコンパウンドの残りも灯油&ガソリンで洗浄しました






大分割愛してしまいましたが、取り敢えず組み終わりです(^^)
1番、3番シリンダ内に極少量の錆が浮いて居りまして、これは1000番→1500番の耐水ペーパーに
オイルを付けながら横方向に擦って処理しました。
注意!! くれぐれも縦方向にペーパーを入れてはいけません!圧縮漏れの原因と成ります
(大昔、ペーパー処理のシリンダを組んだ事が有りまして、別段問題は無かったので今回の組立に付いては余り心配はしていません)


ピストンリングは何とか嫁に借金して購入しました(有り難う!嫁さん(^^)/)


さて、今回の作業で一番辛かったのは、シリンダにピストンを入れる作業です
4輪は上からピストンを入れますので、空き缶等を利用してピストンリングコンプレッサーを作れますが、4発の2輪エンジンはそうは行きません(^^;)
結局、2時間位掛かりましたが、「人力ピストンリングコンプレッサー」で何とか納めました
後は、昨日組んだヘッドを載せてトルクレンチで4回ほどに分けて締め付けます
そしてアウターシムなどにもオイルを塗布して、カムにはモリブデンオイル(エンジン添加剤)を付けて組み付けます


そして、腰痛と闘いながらも何とか組み終わりを迎える事が出来ました


エンジンの換装




さて、今回はエンジンの換装作業です
現在の外装は赤メタですが、別に塗装途中の外装品が有りますので、何色に成るのかは解りません

取り敢えず、装着している集合管とキャブを外してダウンチューブを外します
その際は、右ステップを外す必要が有ります
チェーンは、エアインパクトでFスプロケットごと外しますので切ったりしません



今まで積んでいたエンジンを降ろした図です
ACGはプーラーのサイズが手持ち工具に無かった為、SMS南ウイングさんでお借りしまして
無事に移植する事が出来ました(画像内では外した直後の状態です)

ボロい、エアクリーナーケースはこの際、取っ払ってしまいます
今度、K&Nのエアクリーナーを購入しようと考えています
ブローバイは、オイルキャッチタンクを製作してこれに接続してから大気解放する予定です



エンジンを降ろしたついでに、フレームの塗装が剥げて錆びている所を、黒スプレーで簡単に塗装しました。
ステー類も同様に簡単に塗装します

一人で、大きなエンジンの装着は非常に辛いものです
2台の油圧ジャッキでエンジンを持ち上げて角度を調整しつつ車体の横からエンジンを載せます
この様な作業の為に流石に画像を撮る事は出来ませんでした
(折角組んだエンジンを、1枚の画像の為に落としたらシャレにならんでしょ(^^;))






マフラーは、オイルフィルター交換後に装着する予定です。しかし、インマニのインシュレーターが劣化していた為、本日部品を注文しました


さて、此処でまたまた問題発生です
キャブのバタフライが固着して動かないのです
仕方無いので、今度はキャブのOHです(^^;)

因みに、この画像は、4月2日の22時50分位に撮影したモノです





クラッチ編


久々に一寸乗ってみると....何と!!


クラッチがズルズルなのです...(~_~メ)→おい!中古部品ディーラー...



クラッチを開けると...黒く焼けたプレート+山無しのクラッチディスクが現れました
前に降ろしたエンジンから、クラッチcompとクラッチカバーを外しておきましたので学習済みです

前に載っていたエンジンは、クラッチの感触も良かったのでクラッチcompをそのまま移植します


大体、前エンジンからの取り外し&車両からの取り外し+組み付けで2時間程度で済みました(結構、ロックナットが外れなくて苦労しました)

センターのロックナットは...マイナスドライバー&鏨と鉄ハンマーで緩めます
締め付けも同様ですね(余りお薦めは出来ませんが、大体みんなこんな感じで脱着しています)


お陰でクラッチはバッチリです




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