私が小学生の頃でした、夏になると父方の田舎へ両親とともに帰るのですが、この家はかなり裕福で、家はかなりでかく、私たちは庭に立てられたでかい「離れ」にいつも泊まっていました。 その日は両親が親戚連中と遅くまで飲むということで私は一人で離れへ向かいました。その建物は20畳ぐらいの部屋が一個あるだけのシンプルな古い建物でした。 さて寝ようと思って電気を消して広い部屋の真中にしいた布団に入りました。どれぐらい経ったでしょうか? 夏で冷房もない部屋なので暑くてなかなか寝付けませんでした。 すると天井の隅のほうから突然「ズザー ザザー」と何かものすごく大きなものをひきずる音がしてきたのです。 ミシミシと天井のコーナーからコーナーへその「もの」は大きなものをひきずるように動いていくのです。 端へいくと、またそこから違うコーナーへと動き続けました。 私が何事だ!?とパニックになっていると、今度は部屋の天井のコーナーでガタガタと音がするのです。 そして次に『ズ、ズズー』という天井板をずらしたような音がしたのです。私は何事か?と思いましたが怖くてその方向を見れませんでした。 恐怖で私が目をぐっと閉じているとそこから『ザザッ』という音がして何かがでてきたような感じがしました。そしてそこから強烈な視線を感じるのです。 「何か」が私を見ている!!とパニックですが、私にはどうすることもできません。 我慢しつづけていると『トン』という軽い音とともに「それ」が降りてきてしまったのです。強盗なら殺されてしまう。と思った私は頭から布団をかぶってブルブル震えてました。 「それ」は部屋の違う端へストストと移動したあとその方向の天井の板がまたズズッと音がして気配は消えました。 そして最後にまたズルズルと何かを引きずって音は消えていきました。 そのあと私は眠ったようで、気が付くと次の日でした。 私は昨日おこったことを親戚や親に話しました。 親は信用してなかったのですが、おじは「ああーそんなことがあったか?あの離れの場所にはずっと昔、馬小屋があったんだよな。死んだ馬でも引きずってたのかの?」 となんとも納得いくようないかないような答えをもらいました。 |