V&Rお蔵入りビデオ上映会
これは初めてNG Galleryに行ったときのレポートです。でもNGのことじゃなくてV&Rのビデオの話ばっかりです。どこで知ったのか忘れたんだけど、多分タイガーマウンテンかどっかでやるのを知ったんだと思います。半年ほど前の3月末には別の場所でやはりV&Rの平野監督のビデ倫非通過作品を見たりしているので、流れとして見にいきやすかったんだろうと思います。この後、バクシーシさんの「セックス障害者たち」を読んだりしました。では、どうぞ。
えー、というわけでビデオ見てきました。
NG Galleryは、池尻大橋西口を出て三茶方面にちょっと歩いた一階がゲーセンのビル四階。狭いところで、今やってる釣崎さんの写真プリントがわっと懸けられている、そんなとこ。
行くと、どっかの国のばーさんの死体処理、ってつまり死に化粧ですが、それやってるビデオが流れてまして、はらわたひきずり出して洗って(オレンジの)ビニール袋に入れてまた腹の中に戻して。ぐっさりぐっさり縫合せて、口に布をヘラみたいなんでぐいぐい押し込んで、鼻に綿入れて、で、ぱんつはかせてパンストはかせて。いやー、死体にパンストはかせるのは大変な作業ですな。
「ハンディキャップをぶっとばせ」
右手と右足と発話(発音)が少々不自由な高槻君。脳もちょっと足りない感じ。教室の奥で暗いんだけど話しかけられるとにやにやしちゃってまともな受け答えになってないような奴。彼のパートは「やる」ことよりも、学校時代にいじめにあっていたとか、いじめ側だったやつへの取材とか、そういった部分の方に力が入っていた。
小人+頭の足りない中山君(だったと思う)。皆川おさむのような風貌です。彼は結局できなかったんだけど、これは女優のミカちゃんのせいではないかと思う。協力してやればいいのに。耳が悪いのか耳と脳をつなぐ部分が断線しているのか、にこにこしながら真顔に戻って「え?」と聞き返すタイミングが秀逸です。練習したけどうまくできなかった。彼、なぜか女優の足を閉じさせて自分が大股びらきになってそーにゅーしようとするもんだから、そりゃー入るもんも入んねーですぜ。「入ってる?」「ううん」「入ってる?」「ううん」の連続。彼はあまり面白くなかったのかバックグラウンドパートなし。
めくらの佐藤君。オナニーするときに声とか口調とかを想像してするんだそうです。ふられる、とかいじめられる、を想像するそうです。彼は肉の接触には全く興味がなく、女王様の登場です。ビンタくらわされて喜んでるし。で、飲尿して食糞ですが、口に入れられたものをえぐえぐいいながらもしっかり食べていました。味は「うーん、アボガドみたいですね」とのこと。彼は頭の障害がないのでしっかりしてました。
最後に感想というか座談会というかがあって、佐藤君が、これでビデ倫理に通らないと前例になってしまって障害者のビデオが出せなくなってしまう、などと言っているのですが、そうなってしまいましたな。で、オチはその発言を受けての中山君の「すいません、ビデオ論理ってなんですか?」でした。ぎゃふん!
「死ぬほどSEXがしてみたかった」
大崎ひとみ(だったと思う)という20才にして成人式の2日後かなんかに交通事故(乗ってたタクシーが追突された)で死んでしまったAVギャルの生涯を浮き彫りにする力作ドキュメンタリー。
いや、ほんとに構成がすごくよくできておりました。実際この娘はV&Rには出演してないんだけど、安達かおるが面接してたよなー、とかいって、過去に監督した人とかからんだ男優とか写真とった人とかマネージャとか同郷で同業の娘とかに取材していく。間に彼女のビデオで恋人募集かなんかしててそれに応募した奴(渡辺君)ってのを見つけてきて、じゃ、AV女優がどんなもんか見てもらいましょとかいって撮影現場にいさせたりする(伏線)。
そろそろビデオも調子に乗ってきて、霊能者に事故現場を見てもらって供養するとこは笑える。15万円だったとの。
女優志望者の有名願望とは、ってなとこに話がいって、ここで登場する仲指P子。アーティスティックなセックスがしたいとかいって、それはどんなんなのかというとバンドの話とかしててー、こいつってあいつとつきあってるんだよとかいってー、じゃぁおれたちもとかいってー、ベッドにだーっと押し倒されるようなもんだそうです。で、この娘の相手をしましょう、となるのが前出の渡辺君だ。P子はベッドにどてーっとなってやんならやんなさいよー、なんて言ってるし、渡辺君は素人さんですんで、ヤんなって帰っちゃいます。恥かかせんなよー、とかいって暴れるP子ですがそのうち泣き出して、マネージャに怒られる、有名になりたい、とか言ってます。
P子リターンマッチの相手は観念絵夢。絵夢は、信頼関係のないのはSMじゃない、とかなんとか観念的なことをいうのですが、P子はうるせーんだよーとかいいながら絵夢を殴る蹴るの暴虐な撮影現場。しこうするうちに絵夢も無事浣腸され、バクシーシがP子に向かって「じゃ、うんこ受けてもらいますんで、P子さんの考える最高の受け方を考えて下さい、あなたの作品なんですから」などというP子の心裏返しにするようなきつい言葉をかける。で、P子うんこかけられ塗りたくられて泣き出すし、そのまま男優がきてやりだすんだけどそのあいだP子動かずのべつ「お粗末だ」「情けない」などとぼやきっぱなし。終わって男優「気持ち良かったです」に爆笑。
さて、V&Rに送られて来た履歴書にあった「SM興味あります」につっこみを入れる番。観念絵夢と女王様が雨の中大崎ひとみの墓参りに行きます。墓を包帯でしばって鞭打って生肉をはさんでそれをナイフで切る。いやー、こりゃビデ倫通んないよー、と思いつつまだこれはクライマックスじゃなくて、最後にもうひとシークエンスあります。
観念絵夢とP子(なんだかんだ言って出てくるんだよね)がなんちゃらスタントの指導で車の運転席と助手席に。で、そこに車で追突するという、なんだかお笑いウルトラクイズなのり。車の中でも悪態をついているP子ではあった。無事がっしゃーんとぶつかって、ナレーションが入る。「大崎ひとみさん、僕たちはあなたのことがわかったような気がします」。ぎゃふん。
「マゾに気をつけろ、フィリピンバ−ジョン」
観念絵夢がフィリピンのハリツケ祭に出た記録。ほんとにそれだけ。しかし釘打たれても血は出ないんだね。抜いたら出たかもしんないけど。
「全裸のランチ」
観念絵夢の魚介責め。魚の内臓とかイカのわたとか顔に塗られて口にねじこまれて墨を塗りたくられて、もしかしてうんこ喰うより気持ち悪いかも。女王様のゲロシャワーもあるよ。で、包茎手術に行くんだけど、まんまな格好で行く。女王様は女王様だし絵夢は裸。手術中も女王様がずーっと喋っててこれが笑える。で、切除した皮を焼いてさ、煮てさ、別の女優に食べさせる。絵夢は女王様の尿糞スープ(ぐつぐつしてたとこ気持ち悪いっす)を飲む、と。
二人目は名前忘れたけどりっぱな下腹をしている女の子が脂肪吸引するんだけど、麻酔の効きが悪く、へそから管つっこまれてびゅいんびゅいん脂肪を吸ってる間じゅう痛い痛いと泣いていて、わたしゃやっぱり手術シーンはだめっす。とりもとったり1550g、で、これを煮つめてラーメンにかけて食べる、と。術後の彼女ですが、下腹が固くなってる、などと言ってて、確か脂肪細胞って数はかわんなくて一個一個の細胞が太るか痩せるかしかなかったはずだから、あの医者調子ん乗って吸いすぎちゃったんじゃねーのかいな。一生戻らないんじゃない? この作品、一部画像と音声を消して表流通してるんだけど、どこが隠されてるんだろう。別に知りたくもないが。
で、「ハンディ...」と「死ぬほど...」は秀逸です。とくに「死ぬほど...」。笑える作品としてはかなり高水準だと思います。お蔵入りしてるのは残念だけど、ま、こんなんが高い評価を受けちゃってSPA!かなんかに紹介されるってのも不愉快なもんがあるから(CREAだとなおさら)、見れただけでよしとしよう。ところでこの4本、ヌけるポイントがまったくないんすけど...。
そうそう、やっぱりお客は女の子が多かったです。なんだかなー。
そうそう、ポンプ宇野や宅八郎が来ていたそうです。