1997年12月11日

会場:バオバブ学園アトリエ

山本正之



前のコンサートんときちまちまアンケートに答えたのが功を奏して、極秘のライブ5日連続リクエストショーのご案内が送られてきたのであった。
極秘だね、よし、ってんで予定のとこにも書いてなかったんだけど、他の山本正之さんのファンページにはしっかり書いてありましたとさ。

リクエストショーってのは、行ってわかったんですが、山本正之秘蔵グッズをオークションにかけて、競り落とした人が好きな曲をリクエストできるって寸法。収益は日本赤十字に寄付されるそうです。

しかし、場所が面影橋ですよ。初めてなのでいつもここなのかどうかは知りませんが、それにしてもできすぎな地名。高田馬場から目見当でとことこ歩く。会場はエル字型で、まあいえばじぁんじぁんみたいな感じ。収容人員は82人だったかな。5日やるから計410人とかが参加できるわけ(一人一回なのだ)。だから5日通して、ようやくこないだのコンサートくらいか。
行った時には既に多くの客が来ていて、山本さんも入って来る客ひとりひとりに声を掛けている。静岡から新幹線で来たアベック(カップルっちゅうんか、ナウなヤングは)とか、どっからか知らんが飛行機で来た奴もいる。客層? はっきりいっておたくです。一番いにしえの意味での。もーなんだ、ブリタニカで「おたく」を引いたらこいつの写真載ってんぢゃねーか、ってーな奴もいたしな。あまりに過剰におたく的なんでもしかしたらコスプレかも知れんが。

それはさておき。
ステージには4人。山本さんと、音響/司会の人と、アシスタント2人(こんなくくりで申し訳ない)。要するに唄うは山本さんだけであって、ギター1本なのだよ。くー。結論からゆうけど、やっぱこっちの方が全然いいです。もちろんハコの大きさとかなんとかいろんな要因があって、コンサートするときにはキーボードとか何人か入れて、ってことになるんだろうけど、差し支えなければこういうライブの機会をもっともってほしいものだと思った。

じゃ、中身。音響をやる人が司会進行をやっていくんだけど、妙にうまい。競らせ方、切り上げ方、間の持たせ方等々、宴会部長かいなと思いましたね。で、オークションのやり方とか説明があるわけですが、その時に及んで儂は金を下ろして来るのを忘れていたことに気付いてしまったのだ。うひゃー、最初からリタイヤ。しかしとはいえ、迂闊に下ろしていたら5万の金が消えていたわけで。だけどそしたら「旅の化石」がリクエストできてたし、その金はまあ胡散臭く無い先に寄付されるわけだし。でもこの年末に及んで5万はちょっとなあ。ま、いろいろ葛藤はあるわけです。

しかしオークションに掛けられるモノ、これがなー。とほほ。まず「ツーショット権」。これは写るんです(じゃないんだけど)で山本さんとのツーショットを撮ってもらえるってやつだ。そんでもって「膝の上に座って『飯田線のバラード』唄ってもらえる権」。結構とほほでしょ。あと何があったかなあ。リクエストした曲を録音していい権、ってのがあった。羨ましかったなあ。もちろん儂はこの日カメラもMDも用意していったけど、出しませんでしたからね。大人ですから。そんでもって最後の競り物、昔使っていた特製原稿用紙とそれに書いた直筆の歌詞数曲分。いや、これ欲しくて。瞬間で財布の中身を軽くオーバーしてたんでどーしょーもなかったけどね。うん、最初の内は何千円とか1万いくらとかだったんだけど、そのうち4万超えるようになってたもんなあ。9件のオークションで、総額31万いくらかだったそうです。

唄われた曲は以下の通り。
「映画館」(鐘ノ音響キテ)
「飯田線のバラード」(あああがらがらどんどんどん)
「天の浮舟」(少年の夢は生きている)
「綺麗」(才能の宝庫)
「a boy with buddy」(COLORS)
「少年の夢は生きている」(少年の夢は生きている)
「ババァの伝言」(未収録)
「夢は1001★ドラゴンズ」(続・山本正之作品大全集)
「遥かなるナンダンの秘宝」(才能の遺跡)
「ミルクホールワルツ」(COLORS&シングル文庫)
「Thanks」(未収録)
の11曲。順番若干違ってるかも。「飯田線〜」はオークション品目に入ってて、最後の「Thanks」はリクエストとは関係なく唄う歌なんでオークションの9曲と合わせて全11曲というわけ。しかし、こんな曲順で、ちょっとやりにくそうだった。最初にアニメ系で長い曲は最後ね、って最初に念押ししたのにいきなり2曲目、3曲目に仕上げにも近い歌をリクエストされてしまったわけ。長いのよ。とはいえ「映画館」「ナンダン」と普段のコンサートでは到底やらない歌もあったし、コンサート専用と思われる「ババァ」もあったし、それにラストのリクエスト曲「ミルクホール」はグッドな選曲ですね。こいつ玄人だな、と思いました。儂の2個左に座ってた彼。

ま、てなわけで、7時をちょっと回っての開演で、終わったのは10時ちょっと前っすわ。3時間弱。相変わらず長ぇ〜! 終わったらみんなと握手して、はいさよなら。

なんにせよ音楽家さんがこういうかたちでライブを行ってくれはることは大変ありがたいかぎりで頭が下がります。お人柄、ってなもんでしょうか。次回(来年冬か、やっぱり)はこの日だけは金銭感覚をマヒさせて「どびびぃ〜んセレナーデ」もしくは「旅の化石」でチャレンジだっ!