1998年7月1日

会場:吉祥寺MANDA-LA2

La Pochett、WARE HOUSE


降れば土砂降り、行けば毎回、気持ち猫と犬が同衾する儂ゆえに、ここんとこ耳の中は鬼怒無月さんのギターがてけてけ鳴って誘ってるんである。てけてけじゃないか。アコースティックだからぱららんぽろろんか。まあ、口ギターはいいんだけど。

で、別の所でも愚痴ったように、日曜日、月曜日と行きたいライブに行けず、かなり心中くすぶっておったわけですが、ようよう仕事の方も一段落し(実は第二段落がこれまたなかなかなもんだったんだけど、それはまた別の愚痴)、週央、吉祥寺にダッシュ。

さて、週央だから客の入りがとってもとっても悪いです。前の江古田んときも悲しかったけど、今回もなんだ、うひゃー、関係者を除くと15人くらいしかいなかったような気がするぞ。もちろん儂としてはぎうぎうで観るよりいいわけだけど。で、ステージ近くの方がいいや、ってことで下手スピーカー前に陣取ります。多分耳が痛くなるような音楽ではないと思ったんでね。

さて、最初がLa Pochett
メンバーはピアノの谷川賢作さん、ベースの立花泰彦さん、ボーカルの前田祐希さんです。音はピアノがリードするジャズなんですが、うまく言い表せません。語彙がないんです。よく知りませんが、皆さんそれぞれ物凄い勢いで活動してはって、La Pochettの名前で集まってもやるけど、どっちかっつーとアドホックなセッション隊みたいな感じ。前田さんはガーシュイン歌い続けて幾星霜、こないだCDも出しはりました。この日はボーカルっても歌詞があるのはほとんどなくて、しゃばどぅびあとかぱらきれっとぅーやとかそういったやつ。しかし声量と乳房がたいへん豊かでございまして、きっと肺が肋骨つきやぶって前面に突出してきているのだろうと邪推します。ジャズのようでジャズでない、クラシックのようでクラシックでない歌いっぷりでござる。普段は触りにいかない音楽ジャンルなんですが、こうやって腰を据えて聴くと、体のどこか一部はこれを欲していることがわかります。

ステージはこんな感じ。ね、すごい近いでしょ。


さて、WARE HOUSEです。
メンバーはアコースティックギターの鬼怒無月さん、ベースの大坪寛彦さん、ビブラフォンとパーカッションの高良久美子さん。こちらもこの名前でのライブは3回目だそうな。

だからこういう音楽はどういう風に形容すればイメージが伝わるのかね。
まあ、いいや。自分で聴いて確認してください。私としては、普段あまり聞かない種類の楽器であるビブラフォンがね、すごく良かったんですよ。ジャズとかの世界では一般的に使用されているのかもしれないけど、あんまりパンクで使う奴はいないんでね。当たり前だけど音そのものも綺麗だし、なんというか音の表現力っていうの、いいな、と思いましたね。付け加えるに高良さんもすげー可愛げな人だし(下の写真は撮りが悪いんです)。
そうそうそれから、鬼怒さんが意外とMCが好きなのに笑ったぞ。
でね、こんなこと書いてますけどやっぱり自分の目で観ることが大切かなと思うですよ。鬼怒さんの指の動きとかね、そういうのって話聞いたり読んだりしてもわかんないし伝えらんないし。ほんと、鬼怒さんのプレイは目撃されることをお勧めしますです。

でもまあもしかして若干は伝わるかもしんないのでメンバーのアップ。

大坪さん。マイクスタンドが邪魔でね。

高良さん。カズーくわえてるとこ。やっぱりヘンですぜ。

鬼怒さん。右手が脅威的に広がってるとこを押さえたかったんだけど、失敗しました。今日の2バンドは音そのものは大人しめなんで、儂のMZ-5のようにフィルム巻き上げ音が轟音なものでは一番うるさい時を狙って撮らなきゃなんないんでシャッターチャンスは逃しっぱなしなんだ。言い訳。


この日は最近にしては珍しくMDも持ち込みました。で、俺には絶対音感がないんでどの音かわかんないんだけど、ビブラフォンが一定の音を出すと録音レベルが振り切ってましてな。お部屋でステレオから鳴らしてたらそうでもないんだけど、歩きながら聞くと結構耳つんざいてました。なんの加減かね。一番近くにいたベースはそんなことないんだけどね。

でね、今日思ったこと。今日の2バンドの人達ってセッションにもものすげー数参加してるし、超越したテクを持ってるわけで、ひとつはみんな自信に溢れたプレイをしているわけですな。で、さらにそこで、とくにこういうアドホック的なチームを組むと、自分たちのテクのちょっと上に行っちゃってるような、ちょっと無理しないと弾き切れないような曲を演ってもいるわけで(多分それがセッションってもんだと思うんだが)、つまりなんだ、自信を持って演奏している部分とリキ入れて演奏している部分のバランスというか、そういうのがかっこいいと思ったのですよ。うまく伝わりました?

しかしMANDA-LA2、演奏者が一番奥のテーブルで飲み食いしながら対バンの演奏を聞いているってのがいいね。いわゆるロックでパンクなライブの感じとは違うのですな。で、そこのテーブルに鬼怒さんいないなあと思いつつ帰りにBondage FruitのCDを買いに行くとそこに。Bondage Fruitは鬼怒さんとバイオリンの勝井さん(大陸男対山脈女にいたりギロチン兄弟だったりデミセミ・クェーバーだったり)が主宰するレーベルの看板バンドで、メンバーはWARE HOUSEプラス勝井さんとドラムとボーカル。既に3枚のCDを出しているのですが、一気に3枚はちょっとなので、どうせ全部買うことになるのは俺の性格上定められていることだから、順序よく1stを買いました。かっちょいいですよ。ここでは鬼怒さんはエレキギターも弾いてはります。鬼怒さんのギターが凄いね、っていうのは、メタルな人が速弾きするとライトハンドだのエイトフィンガーズだの小手先の技巧に頼るわけですが(別に悪いとは言ってない)、そうではなくて1音1音確実に、譜面通りに256分音符とか32,768分音符とかいうのを弾いていってるとこだと思います。だから見なきゃわかんないんだってば。
Bondage Fruitは8月にライブするそうです。立って観たいものですね。日時場所判り次第予定のページに掲載します。