

今回は、一般的に持たれている「盲導犬」に対する誤解をぼやいてみます。
こんなことがありました。
我が家の近所に心優しい女性が住んでおります。
猫を数匹、愛情深く飼っているその方に散歩の途中出会い、
「この犬は盲導犬になる犬で、あと数ヶ月で訓練が始まる為、もうすぐお別れなんです。」
と話しました。すると、
「可愛そうよ。ずっと一緒にいてあげればいいじゃない。」
「私なら絶対別れるなんてできない。」
「この子はきっと戻ってくるわよ。」
と、言われました。夫婦でがっかりして、とぼとぼ帰りました。
おそらく、この言葉にはきっと、
「訓練は厳しい。」
「心優しい人は犬と別れるなんて出来るはずがない。」
「犬は盲導犬になるよりも飼い犬になった方が幸せ。」
という誤解があるものだと思います。
まず、「訓練は厳しい」という誤解ですが、これは「メディア」に問題があります。
以前TVのニュースで「警察犬になるまで」というテーマの特集があり、
夫婦で楽しみにしておりました。しかし見てみると、
「厳しい訓練と、厳しいテストに合格した一部の優秀な犬だけが警察犬になる。」
というコメント内容。夫婦で「これ違うよねー。」とがっかり。
もっとショックだったのは
「テストに不合格となった犬は・・・」
というコメントで、車に乗せられ、泣き叫んでいる犬の画で終了したことでした。
見識のない報道関係者が作った番組などで、きっと多くの人が、盲導犬や警察犬
は厳しいスパルタ訓練をさせられており、可愛そうだと思っているでしょう。
その番組で映っていた犬達は「麻薬捜索犬」でしたが、私達には
誉められるのを期待して、楽しそうに「宝捜し」をしているようにしか見えませんでした。
「訓練」という言葉にも問題があると思います。
楽しくない事、嫌な事などを我慢して「訓練」できるのは人間だけだと思います。
犬は楽しい事しかしません。
次に「心の優しい人は犬と別れるなんて出来ない」という誤解ですが、
これには「ボランティア精神(我が家ではお役立ちの精神と言っている)が無ければ
盲導犬の育成はできない。」
と言い返します。
「私は優しい人間だから別れることは出来ない。」
という考えは人間の一方的な考えです。犬の立場になって考えてみてください。
最後に「犬は盲導犬よりも飼い犬の方が幸せ。」という誤解ですが
これも考えてみてください。
家族のみんなにずーっと可愛がってもらって過ごすペットとしての生き方。
それと
目の不自由な人のお役に立ち、感謝されて
ユーザーさんに心から愛される盲導犬としての生き方。
どちらも幸せではないでしょうか。
むしろ人間であれば「お役に立つ生き方」の方が幸せなのではないかと思います。
だからこそ妻は盲導犬育成を通して、私は仕事を通して、
社会のお役に立とうとする人生を送っています。
私達夫婦も当然ディーナとの別れはつらいです。
妻は時折、この先の別れを考え、泣いています。
でもディーナには「楽しい訓練」が待っています。盲導犬センターには他の
犬もたくさんいていっぱい遊べます。
盲導犬になればユーザーさんとずっと一緒にいられます。
そして盲導犬としての適正が無ければ無理には盲導犬にならなくて良いのです。
その場合でもボランティアさんに愛されて過ごします。
むしろペットショップのケースに入れられた子犬達の方が
私には可愛そうに見えるのですが・・・。
ながながと「ぼやき」ましたが皆さんはどう感じたでしょうか。

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