活動その10--- 2003.1.18 (東京都大田区矢口1丁目)

さて、今回は少しだけ近所から離れ、気になっていた稲荷へ。
稲荷、と言ったけれど、実は稲荷の社かどうか、行ってみるまで確信は持っていなかったのだけれど、たまにこの蒲田--多摩川をつなぐ東急多摩川線の駅・武蔵新田(むさしにった)を通 るときに、車窓から見える赤い屋根が気になっていたのだ。

写真の真ん中、駅の屋根に少し隠れている屋根、見えるだろうか?
このチラリと見える景色が、気になっていたのだ。


僕は東急大井町線、多摩川線、目黒線がすきだ。
つっても鉄道マニアというのじゃなくて、これらの路線の駅と、町のたたずまいがなんだか親しみやすい感じで、好きなのだ。

小さい頃、母方の祖父・祖母・叔父が住んでいた家(母の実家)が大森にあって、よく大井町線に乗ったり、この辺の風景に親しんでいたせいもあるのかもしれない。


駅の改札を出てすぐ右手にある踏み切りを渡り、右手に折れ、30秒ほどで到着。鳥居が二つもあったりして、狭くてあまり陽当たりが良くない敷地だけれど、ひっそりとその場所になじんでいる気がする。


あら。命婦さまは金網の中です。金網も赤く塗ってあるのは心遣いなのかもしれないけれど、とても中が見づらいです。


こんな佇まい。落ち着いていますね。


そう、この稲荷の名称は結局わからないのだけれど、やはりこの写真の「正一位伏見稲荷大明神」というのは系統を示しているのだろうか。それとも、もうそういう名前なのだろうか。でも、ここは「稲荷社」なのだろうな、と思う。

この石の裏には、「創建 文化五年 二月 初午」と彫られ、一緒に、「再建 昭和二十九年 九月吉日」と彫られていました。

文化五年とは、、いったい何年前なのでしょう。100年近く前なのかなぁ?(日本史の本で調べて)わ!ええと、文化元年が1804年で、その年にはロシア大使レザノフが来航し、幕府は朝鮮・琉球・中国・オランダ以外とは外交などはしないと、拒否して杉田玄白らに批判されたり、これが元でロシアとゴタゴタしたりして、幕府の体制弱体化が始まりつつあった頃、です。とにかく、200年近く前ということです。

そして再建が昭和29年、というと終戦から9年後、日本は国際政治・社会に復帰しつつある、まさにさなか、ということになるのでしょうか。。

今日ここで見ている石や建物、は創建当時にはなかったのだろうけれど、その頃のこの場所の風景はどんなだったのだろう。全く違うのだろうな。

ここを通り過ぎる人、通り過ぎた人。猫、犬、爆弾。馬?ウシ?
宗教の、長さ、強さを少し感じた気がした。


見づらいですー。そして金網に入れてあるせいで、苔むしています。とても見づらいけれど、右の命婦さまのお腹のしたには子供がお乳を飲んでいるようです。そして親の顔は歯をむき出して、目にも表情があって、迫力があります。全体のディティールは丸っこいです。しかし爪が鋭かった印象があります。

左側はまあ落ち着き、しかし威厳のある表情と言っていいでしょう。口は堅く閉ざされていて、こちらも力強い。右腕の下にあるのは、玉 だとは思うのですが、形は栗の実のように、上方の先端が出端っています。塗装もはがれかけているけれど、輪のような模様も描かれているのが確認できました。


これは右側の子供のしっぽ。まるくて、かわいいのでした。それだけですが。


左側の玉らしきもの。なんだけれどやっぱり玉ではない気もする。なんじゃろう。


造りは、詳しくわからないけれど「横向き型」と勝手に僕が呼んでいる屋根の造りです。梁?のあの曲がりにも注目。ちょっと鉄砲梁というものにも似ている気もする。


格子の中、御神体?ご祭神?の横には小さいのがたくさん。両脇にいました。


ええと、格子の中に垂れ幕みたいなものがあって、そこに二つの紋が。見づらくてごめんなさい。
右はお稲荷の紋で、似たものを新宿の花園稲荷・雷電・大鳥の合祀神社で見かけた覚えがあって、そこにあった三つの紋のうちのひとつと似ているけれど、全く同じではない。この社固有のものなのだろうか。。

おもしろいと思ったのが、左のもの。おそらく鳩だとおもう。鳩を分解してかたち取り、デザインしたと思われる。斜めになっている二本のものが、僕には鳥の羽、鳩の羽に思えるし、三時・九時の位 置にあるものは、なんだか鳩を横から見たものに見えるし、12時の位置のものは、尾にも見えるから。

もしかしたら神社(稲荷ではない何かの)と、稲荷神社の合祀かもしれないですね。 鳩といえば、市ヶ谷にある、鶴ヶ丘八幡ならぬ、亀岡八幡宮内にある、文化財の銅鳥居があるんだけど、その鳥居の真ん中にある額の文字に鳩がデザインされていて、たしか鳩は何かのシンボルらしいのだ。えーと、なんだっけなぁ。。

と、なにげにいろいろ連鎖があって、小さいながらもなかなかでした。

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