アネモネ




 あなたの心が欲しい。


 逃れられない面影に
 あなたの心は占められて
 わたしがどんなに見つめても
 天の彼方を見やるだけ。


 アドニスのようにアネモネとなって咲き続けたら
 いつか、いつの日か、立ち止まり愛でてくれますか。


 この赤い髪を、赤い爪を
 少しでも思い出してくれますか。


 海から優しい春風が吹く頃
 あなたを祝うための花に
 わたしは毎年アネモネを選んでしまう。


 あなたのアネモネになりたい。


 そんな願いをこめて
 大輪のバラが似合うあなたへ
 風に咲き風に散るはかない花を贈る。







 20090310




 匿名で贈ってたりすると尚良い。
 「あなたのアネモネより」みたいなカードを付けて双魚宮の玄関にこっそり花束を置くカミュ(笑)
 で、自分の誕生日も忘れちゃうようなアフロディーテがそれを見つけて「何だろ?意味不明〜」とか思ったりする!


 それにしても、誕生日なのかバレンタインデーなのかよくわからない呟きになってしまいました…。


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