大本山川崎大師平間寺 経蔵

平成16年5月、大開帳奉修を記念して大本堂正面むかって左側に「経蔵」が建立され、5月1日大開帳開白大法要に先立ち落慶法要が厳かに執り行われました。この「経蔵」の建立により文字どおり七堂伽藍が整い、川崎大師平間寺の戦後復興事業が集大成されました。
経蔵とは仏教の経典を納める庫のことで、
一切経蔵・経堂・経庫とも言われます。
経蔵のご本尊「説法釈迦如来像」はインドの鹿野苑
で初めて5人の比丘に説法をされたお姿です。


経蔵中央にあるお賽銭箱、ちょっと不思議な形 中国最後の木版大蔵経といわれる「乾隆版大蔵経」
全724函(7240冊)が収蔵されています。
  荘厳
双龍(そうりゅう)
経蔵の天井・中央に荘厳された丹青画「双龍」は韓
国重要無形文化財第四十八号・丹青画匠技能保有
者(人間国宝)である李萬奉老師によって画かれまし
た。丹青とは〈赤・青〉を基調とする絵画で、「双龍」の
うち青龍(上)は王を、赤龍(下)は王妃を表し、また
太極(万物生成の根源)の陰陽を表しており、宇宙の
力を象徴しています。 龍は仏教の守護神(仏の化
身)として日本に伝わり我が国の寺社では、お堂の
天井や襖にこれを画いて龍の加護を願っておりま
す。


飛天(ひてん)
天井中央の「双龍」を囲む四面には、染川英輔氏に
より「飛天」が画かれています。飛天は、空を舞い、
音楽を奏で、花を撒き、香を薫じて仏をたたえる天人
で、女性的な姿であらわされ、天女ともよばれます。
仏画家・染川英輔先生の紹介
昭和17年台北に生まれ鹿児島に育つ。
昭和40年東京芸術大学日本画科卒業
昭和42年大学院終了
同年法隆寺金堂壁画復元模写に助手として参加
昭和43年同堂小壁画模写
以後日本画家として作品を発表するかたわら、東西
の宗教・古典芸術を研究。特に仏教美術の研究を深
める。昭和58年より慈雲山観蔵院の両部曼荼羅の
製作に着手、平成14年完成。創作とともに「仏画の
会」を主宰し指導に当たっている。
著書に「曼荼羅図典」(共著・大法輪閣)
千葉県在住。
清浄金箔(しょうじょうきんぱく)
ご本尊ご宝前に大日如来を表徴する五鈷杵が奉祀
されています。五鈷杵は左右対称形、これは大日如
来と私たち衆生が本来平等(同一)であることを意味
しています。この五鈷杵にご自身で清浄金箔の荘厳
奉納をされまして、み仏とのご縁を結ばれますよう、
おすすめいたします。
※経蔵の参拝は無料ですのでどうぞお気軽にお参り下さい。
※清浄金箔の荘厳奉納は有料です。