フイラリアを知っていますか


1.フイラリア症とは

 犬糸状虫による感染症です。蚊が媒介して広がります。
 犬糸状虫が、肺動脈や心臓に寄生することにより起こります。成長すると30cmにもなる糸状の寄生虫です。
 多数寄生することで血液の流れが妨げられ、様々な障害が発生し、放置すると死に至ることもあります。

2.フイラリアの感染

 蚊がフイラリアに感染している犬を吸血した時に、犬から蚊の体内へミクロフイラリアと呼ばれる幼虫が移行します。ミクロフイラリアは、蚊の体内で感染幼虫に成長します。感染幼虫を持った蚊が、自分の愛犬を吸血した場合、フイラリアに感染し、やがて心臓や肺動脈に寄生して成虫になります。

3.フイラリア症の主な症状

感染初期では無症状のことが多いですが、感染していると次第に次のような症状が出てきます。
 咳が出る、元気・食欲が無い、呼吸が苦しい、
 お腹が膨らんでくる、尿が赤くなる

4.感染を調べるには

 血液検査で抗原の有無を調べます。キットを使い、約15分くらいで分かります。
ただし、フイラリアが体内に入ってから抗原が血中に安定して出てくるまでに5ヵ月間、ミクロフイラリアが出始めるまでに6.5ヵ月かかると言われます。よって、検査の時期によっては、陰性の結果でも安心できないことがあります。

5.予防方法

 毎月1回の予防が必要です。蚊が出始める頃から、蚊がいなくなる時期の1ヵ月後まで続けます。通常最終投与は、11月下旬頃か12月上旬頃が安心です。
 薬は、錠剤、チュアブル、滴下型の3タイプです。
 感染幼虫が犬の体内に入った場合、組織内で発育して脱皮を重ね、感染後約120日で血液内に侵入し、心臓及び肺動脈に移行します。お薬は、感染幼虫が組織内にいる間に駆虫するために投与しますが、薬の主成分は投与後数日で体外へ排出されます。 したがって、1ヵ月に1回の投薬が必要です。

6.感染してしまったら


 不幸にして感染した場合、治療しなければなりません。
 方法は以下の3つがあります。

 (1)成虫駆除は行わず、咳が出るようなら鎮咳剤の処置など対症療法を行う。
 (2)駆虫薬で成虫を駆除する。
 (3)外科的に成虫を駆除する。

 フイラリアの治療は、肺動脈に寄生した成虫を殺すことから、塞栓症を起こすリスクが高いため、実施には慎重を要します。そのため、あえて駆虫は行わずに症状を緩和させる方法が(1)です。
 (2)の駆虫薬については、注射によって駆除する方法は、塞栓症のリスクが高く、治療後一定期間の安静が必要です。また、リスク回避のため、予防薬と同じ経口薬を毎月1回長期間(1〜2年)投与する方法もありますが、成虫が完全に駆虫出来る確実な方法とはいえません。
 (3)の外科的方法は、早急に成虫を駆除しないと致命的な影響が出ると判断したときに検討します。手術は、頚静脈から器具を挿入し、成虫を吊り出す方法です。


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