・暗がりの中で・

 

この掌の小ささ 頼りなく

この足の遅さ 仕方なく

この目の効かなさ 訳はなく

この口の悪さ 止めどなく

この爪の薄さ 心もとなく

この心の弱さに すすり泣く

 

私の生の 不安定

身の行き先の 不確定

ただ何となく 流される…

 

・新しい命へ・


母を求めて
声を張り上げて泣く
全身の力で訴える

その掌はまだ小さいけれど
いつか大きなものを作り出す
未来を握り締めて生まれてきた

絵の具と筆だけもって
まだ真っ白な紙をみつめてる

暖かな命のかたまりを
そっと抱き取ると
少し重くて
愛しくなって祈りを奉げる

あなたの未来が
幸福なものでありますように

 

・楽器・


私は時々フルートで想いを伝える
それは
あったかくてやわらかくて
ゆるやかな響き

私の声には限界があって
すべてを伝えることが出来ない
だから
想いを込めて
伝わるように願いをのせて
フルートを奏でる

私の音には限界があって
すべてを表現しきれない
だから
私の想いを声にして
一つ一つ丁寧に
私はいくつかの言葉を紡ぎだす

足りないなら補えばいい
遠いなら叫べばいい

届けたいという音ばかり
伝えたいという想いばかり
ただ、それだけではなく
私はあなたの返事を待っています

 

TOP/Poem