そして橋をあとにして、すでに何回も自動車や自転車に乗って通っているこの道に見逃している稲荷など無いと思っているので、旧東海道よりも一本入った裏道を走っていると、小さな平屋建ての自治会館がありました。
その掲示板に、「初午・2月9日・下町稲荷」と書いてあって、ビリビリっと戦慄が走りました。「はっ!稲荷がこの近くにあるんだ!」
ということで、すぐ近くにいたおばあさんに「すいません、この辺にお稲荷さん、ありますか?」と尋ねました。今考えるとちょっと不思議な質問かな。おばあさんは面
食らった・少し困った様子で、「ああ、ああ、あっちの方」とばかり言っていて要領を得ないので、「そうですか、あっちですね」といって立ち去ろうとしたら、小さい自転車にまたがった、小学2年生くらいの少年が「知ってるよ」とちょっとだけ緊張したような口調で話しかけてくれた。
「ほんと?」「うん。すぐそこ。案内してあげるよ」「ほんと!?ありがとー!」
ということで少年の自転車の後ろを、僕も自転車でついていくと、すぐに旧東海道へ出る。そして、鶴見川橋から1分ほどの旧東海道沿いの場所に、稲荷はあった。「ここにもあるよ」と去りかけた少年が言う。見ると、それは道祖神?だった。「ありがとーねー」「うん。」期せずに親切に出会って気分がよくなった。さて、稲荷だ。
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