ワインの楽しみ方

私は、ソムリエの様な専門家ではないですが、皮膚病を治すのに
何か良い食べ物などないかと探していたのをきっかけにワインに
興味を持ち、自分が知りたいこと思う事を模索してきました。
ほとんど無知な状態から、疑問を持ち知りたいと思ってきたことを
自分の探索経験をもとにキーワード毎にここにまとめたいと思います。

酢酸エチル臭のワイン

1997年に、Chateau Gruaud Larose 1993 を飲んだとき、ワインにない筈の
強い酢酸エチル臭がした。これは、ワインのエステルではない。
今年になって、コンコード種の国産ワインだったか、銘柄は定かでないが
小瓶に移して保存していたワインが凄い味になっていた。
少し炭酸を感じ、それとも違う刺激がある酸味と強い酢酸エチル臭。
なるほど、酢酸菌か何かでアルコールが酢酸に変わったのだ。
だからツンとしたような酸味になっている。
要するに、一部がワインビネガーになったということだ。
酢酸が出来れば、酢酸とアルコールから酢酸エチルが生成してもおかしくない。
酢酸エチルも微生物の醗酵による生成かもしれない。
気温は高くないのだが、こういうこともあるのだなあ。

2009年CAVE D'OCCI カベルネ・ソーヴィニヨン

新潟産のワイン。
何も聞かされず飲んだら、ボルドーのSaint-Julien(サン・ジュリアン)産とか
Pauillac(ポイヤック)産のGrand Cru(グランクリュ)だと思うだろう。
それとも、NapaのRobert Mondaviとか、Opus Oneとかの方が近いかも。
少し前までは、日本の赤ワインでは、ルミエールが一番だと思っていたが、
今はここが、No.1かもしれない。
3000円台だったけど、これなら、5000円くらいで売れるだろう。
日本でもこれだけのワインが国産ブドウから作れるのだ。
山梨の多くのワイナリーは、今まで何をしていたんだろう。(今もだけど)
余程、土地に合わないブドウ作りをしていたか、出来の悪い食用ブドウを
ワインにして売ろうという発想だったとか。
それとも、本場からきちんと技術を学ばなかったか。
下のリンク先のページを読むと、ある権威に騙されていた様な・・・
http://www.wine.or.jp/wands/yobanashi/yobanashi7.html
本物のワインを作っても、日本にはそれを好む人が少なかったのも分かるが、
下手なマーケッティングをして、渋いワインは売れないと判断するのもなあ・・・
時代は変わりつつある。

2011年ボジョレヌーボー

今年のものは、薄くもなく、濃くもなく、やや酸味が強く香りが素晴らしい。
ジョルジョ・デュブッフのものは、以前飲んだFleurie(フルーリー)のように
ボジョレーらしいワインとしては最高の出来。
色は奇麗な赤紫色でそれは花を連想させ、飲むと香りに包まれうっとりとする。
このほろ酔い感は、ボルドーワインでも、ブルゴーニュワインでも感じた事が無く
ボジョレー独特のものだと思っている。ほろ酔い加減が芸術的。
アルコールで60%、残り40%は香りで酔っている。
一般的な産地のワインでは、濃厚な年が良い年だけど、
ボジョレーの場合は、少し違うかもしれない。
ALBERT BICHOT (アルベール・ビショー)のものも買ってみたが、
ジョルジョ・デュブッフと似た傾向だった。

2005年ボジョレヌーボー

ジョルジョ・デュブッフのを買って飲んだが、今年2005年のものは凄い。
これぞボジョレーの帝王の風格。(葡萄の皮を煮つめたジャムのような強い芳香)
2003年のも飲んでいるけど、これは少し亜硫酸がきついようでもあり
感動する程の事はなかった。
(ロットによって多少のバラツキがある様だ。別の店で買ったものは、
 それ程でもなかった。)

最近の私の嗜好

高価なワインは、1〜2年に1本くらいで、安くて美味しいワインを
中心に楽しんでいます。最近はほとんど赤です。
葡萄の品種では、カベルネ・ソーヴィニヨンよりもシラーの方が好きで、
熟成した時にとても複雑な芳香が生まれる思います。
特に、フランス産で1本800円程度でそこそこのものが買えるのは嬉しい。
最近感動したのは、コート・デュローヌの安いワインを小瓶で一夏
自家熟成したもので、巨峰の果実香とイチゴジャムのような熟成香が強く
甘くないのに芳香だけで甘く感じる、とてつもないワインになっていました。
ボジョレ・ヌーボーは、ジョルジョ・デュブッフのものを買うのだけど、
すぐに飲んでもあまり美味しくありません。2月頃まで置くとだいぶ違います。
ボジョレー地方のワインは、アルコールが強く感じられ、アルコールが
蒸発してそれによって芳香が拡散されるイメージです。
透明な赤紫色がとてもきれいなのと、芳香が部屋中に広がるような
感じで、うっとりするような雰囲気を満喫出来ます。
特に、フルーリーは、白ワイン用のシャルドネ種をブレンドしていて
これが赤ワインにない性質を補ってバランスが取れていて素晴らしい。
ボルドーワインは、重厚なコクと渋みで、やや高めのものを飲みます。
枯れ葉のような老紳士の風格を持つ、とにかく渋いポイヤック産のものは
皮膚病に効きそうな感じがします。この他私としては、サンジュリアン、
サンテミリオン、マルゴー辺りを飲む事が多いです。
ブルゴーニュ・ワインの性格としては、ボディーや芳香よりもむしろ
後味の良さに魅力があると思います。石灰質の土壌に由来するミネラル味、
日本酒の吟醸酒を思わせる様な透明でスッキリした後味は、まるで
クリスタルのようです。ちょっとボルドーものにはない性質ですね。

下記の葡萄品種については、私の個人的な意図があり掲載品種を選んでいます。
食用品種を平然とワイン用葡萄品種と書いたりしていますが、掲載したものは
実際に飲んで気に入ったり面白いと感じたものです。

代表的なワインぶどう一覧表
名称 スペル
カベルネ・ソーヴィニヨン Cabernet Sauvignon
メルロー Merlot
ピノ・ノワール Pinot Noir
シラー Syrah
ガメイ Gamay
サンジョヴェーゼ Sangiovese
マスカット・ベリーA   ロゼ
コンコード   ロゼ
シャルドネ Chardonnay
セミヨン Semillon
ソーヴィニヨン・ブラン Sauvignon Blanc
リースリング Riesling
ミュスカデ Muscadet
甲州  
マスカット Muscat
デラウエア  


飲んだフランスワインが地理的にどういう位置付けになるかのロードマップ知るために作成しました。
個人的な思いもあり、内容的には偏っていますが概略、地域を階層的に見ることが出来ると思います。

フランスワインの主な産地一覧表
地方 区/地区 コミューン(村) 代表色

ボルドー
Bordeaux
メドック  
オー・メドック
Haut Medoc
マルゴー
サン・ジュリアン
サン・テステフ
ポイヤック
ソーテルヌ
Sauternes
ソーテルヌ
バルサック
サント・クロワ・デュ・モン
ルーピアック
サン・テミリオン  
ポムロール    
グラーヴ  
アントル・ドゥ・メール  

ブルゴーニュ
Bourgogne
コート・デゥ・ニュイ
Cote de Nuits
ヴォーヌ・ロマネ  
ジュヴレイ・シャンベルタン  
フィクサン  
ヴージョ  
モレ・サン・デゥニ  
ジャンボール・ミュジニィ  
ニュイ・サン・ジョルジュ  
コート・デゥ・ボーヌ
Cote de Beaune
ボーヌ  
コルトン  
ヴォルネイ  
ポマール
ムルソー
ピュリニイ・モンラッシェ 辛口白
シャサーニュ・モンフラッシェ
シュヴァリエ・モンフラッシェ
バタール・モンフラッシェ
サントネイ
コート・シャロネーズ メルキュレ  
ル・マコネ マコン  
プイイ・フュッセ  
ボージョレー    
シャブリ   辛口白
アルザス    
シャンパーニュ      
ジュラ      
サヴォワ      
コート・デュ・ローヌ エルミタージュ    
タヴェル   ロゼ
ガイヤック      
ベルジュラック      
ラングドック      
ロワール      
ベルジュラック      
プロヴァンス      


ワイン醸造の考証

Domaine du Future

フランスのシャトーやドメインのWebページ

伝統と格式もしくは本場の活気が感じられます。雰囲気を楽しみましょう。
フランス語のページは、日本語でエンコードすると文字化けします。
欧米(ISO-8859-1)で見るのがいいでしょう。

ドメイン・クラーレンス・ディヨン(オー・ブリオン)[日本語]
http://haut-brion.net/japanese/

ラフィット・ロートシルト
http://www.lafite.com/en/index.php

Domaine Chantal Lescure
http://www.domaine-lescure.com/

DOMAINE HENRI REBOURSEAU
http://www.rebourseau.com/

ジョルジュ・デュブッフ(ボージョレーの帝王)
http://www.duboeuf.com/


参考文献

(1)マガジンハウス 「FRENCH WIN BOOK」
監修・田崎真也
ISBN4-8387-8108-3 C9477 P980E

(2)産調出版 ワインの事典(ことてん)
湯目秀郎/山本博[監修]
ISBN4-88282-143-5 C0077 \2440E

(3)光文社文庫 ワインのたのしみ方
皆川達夫著
ISBN4-334-70158-2 C0177 \360E

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