tell a graphic lie
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(2002.10.1)-1
昨日、出処不明の無気力甚だしく、部屋に戻ってすぐ、20時に寝る。雨音が耳について、再三目覚め、まどろんだまま、あれこれおそろしき考えごと、ぐるぐる、振り払うために起き上がって、窓を閉めてからまた床に戻り、話の続きを考え始めるとすぐに寝付いた。それからは、ともかく目覚めず眠りつづけ、起きてみれば7時半であった。妄想のような夢、2篇見た記憶のみ今残る。目覚めて、相変わらず無気力。頭が重い。脳が温水を吸って一回り肥大化したかのよう。シャワーを浴びて、これを書いて出社。傀儡。ずるずると去り往く。
(2002.10.1)-2
「忘れてないんだよ」って、言いたかったのかな。
(2002.10.1)-3
忘れてても、おんなじなのにね。何をするわけでも、ないのにね。それって、ほんと、身勝手、だね。「悪くない」って言ってくれたら、憎めるのにね。恨めるのにね。あなたは、そこで、泣いて見せたり、するんだね。
(2002.10.1)-4
ねぇ、遠くへ行ってみせてよ。
(2002.10.1)-5
違う。モウモノデツナギトメテオクヒツヨウガナクナッタンダ
(2002.10.1)-6
近くにいるんだよ。近くに、いる。
(2002.10.1)-7
そうだ・・・多分、そうだよ・・・ ぼくにできる最後のことは、他の何かでそれを規定しない、維持しない、ということ。ただ、ぼく自身の中にだけあって、ただそれだけで、それは絶対に無くならないんだ、ということを確定させる、ということ。してしまったこと、せざるを得なかったこと、しようとしたこと、全ての意思による行為、全ての意思によらない結果、それら全てが、そのままに、ただそのままに、自身の内に連なってゆくこと。いかなるものによっても、変質しないで、そのままに、在ること。購われることでも、報いを受けることでも、美化することでも、忘れ去ることでもなく、悔いることも、恥じることも、みな、そのままであること。血であること。肉であること。心であること。ただ、そのままで、ずっと大事にしつづけること。ただ、ぼくであること。それをして、そして、ぼくであることを、ぼくがあることを、それを、諦めないこと。それがきっと、最後の、ことだ。
(2002.10.2)-1
ただ、気持ちだけを書いてみれば
(2002.10.2)-2
台風は、塵も埃もみんなまとめてどこかへ飛ばしてしまって、空気がすごくきれいな日。空色した空の中にマンションの輪郭がくっきりと浮かび上がっている。その空気の中を、とぼとぼ歩きながら、ぼくは少し思う。こんな風にして、みんなすっきりしてしまうことなんて、そんな日なんて、いったい自分には来るものなのかしら。お部屋で、いつもと変わらない朝を迎えたぼくは、やっぱり昨日と同じ自分のようで、昨日と同じことが、できなかったり、うまくいかなかったり。ゴウゴウびゅうびゅう嵐が来ても、いても、それから去っても、ぼくはここ、同じ朝。同じ人が好きで、同じものが大事で、同じ事が重たくて、同じくらいに哀しい。遠くに行った人が、嵐の風に乗って、ぼくの傍に来てくれればいいのに。雲がない空。ぼくはやっぱり、とぼとぼ歩いている。道端の草は少したおれているけれども、濡れて陽を受けて、ときどききらきらと光る。溜息をつこうと思ったら、隣で溜息ひとつ。ぼくはそちらを少し見てから、眼を落して、まだ濡れている路面と、自分のスニーカーとを眺めて、そのまま歩きつづけた。
(2002.10.2)-3
よきサイトひとつ。最近みつけた。ぼくのように、玉石混合ごった煮のなんでもござれ(しかも、ろくに玉が、ない)ではなくて、珠玉ばかり、ぽつり、ぽつり。読んでいて、隙間が埋まる心地。ネットでなければ、きっと絶対に読むことのできない文だ。心を大事にしている。それから、その心が出会う生活というものを、すごく大事にしている。あるものを、あるだけ。愛でて生きてく。
(2002.10.2)-4
ねえ、自分を愛してあげていますか
(2002.10.2)-5
イイコトは、みんなそこから始まっていたり、きっとする。
(2002.10.3)-1
ホラ、次は17ですよ。せぶんてぃーん
(2002.10.3)-2
あのね、ぼくは休日の過ごし方が基本的に間違っていて、それから、ほら、最近さ、なんだかへんな、居直り?みたいな、余裕がちょっとあるでしょ?だからさ、ちょっと今週の土日はゆーこーに使ってみたいなあ、と思っているの。それでさ、ここにそれを、ちょっと書いておこうかなあ、と思ってさ。じゃあ、いくよ。「今週の土日のどちらか、東京都現代美術館に横尾忠則展を観に行くぞう」ぱふぱふぱふぱふ・・・ちゃんと起きるんだぞー。
(2002.10.3)-3
 秋なので、眠たいのです。春眠ばかりで、ないのです。うだうだ、ぐてぐて、なのです。
 となりのひとに、「すまん。眠い。ねる」とだけ言って、構わず寝てしまいたいのだあ。あははは。だから今から、ほんとにそうする。わーい、ほらここに、ちょうど良い膝枕、あったかい。こてん。「お休みなさい・・・ムニャ」(なんだ?何を考えているんだ、このせいぶつは。あたしはどうなるんだ?あたしは。確かに、会う前にさんじかん、たっぷりとお昼寝してきたのは、それは今日のあたしが恵まれているからかもしれませんが。それとこれとは違うでげしょう。たまに会えたときくらい、睡魔を振り切ってはしゃいでくれるのが、ほんとーでないかい?君の態度、でないかい?むかむか。ムカムカ)「おい」脇腹つんつん。「ううん」手で払いのけるムニャ。五秒あけて。「おおい」つんつん、つんつん。「うんん」腰をよじって逃れるムニャムニャ。また、五秒あけて、もういちど。だめ。えい、もう一度。(効かない。脇腹、弱点の、はずなのに。くそう。むかむか。こやつ、どうしてくれよう。むかむか、むかむか。ええい、両側を、ぐにぐにだあ)つかんで、グニグニ。「ううううん」少しだけ眼を開ける。相当に不機嫌な眼。静かに眠らせないので、怒っているらしい。そして、低い声でひとこと、「やめろよ」(な、なんだよう。あなたが、一人で寝ちゃうからいけないんじゃないかあ。くそー、くそう。ムカムカ、ムカムカ、ムカムカムカムカ)ティッシュをやたらに抜いて、何もせず、ただ丸めてゴミ箱へ、ポイ。抜いて、丸めて、ポイポイ。(むかむか。置いて、行くなよう。くそう。ひとりじゃ、ないかよう。むかむか。動けないよう。せめて、蒲団で寝ろよう)何とか、そっと、どけようと思うのだけれど、枕を抱いて眠るくせのあるこの人の、私の膝も、枕はまくら。しっかり抱いて、放しません。「ムニャムニャ、ううん・・・すやすや、すやすや」ティッシュ投げも、もう飽きてしまった。手の届く周りに、他には何もありません。(やれやれ。せっかく、会えたのに・・・)溜息ついて、諦めモード。両手で頭を抱えて、髪をゆっくり撫でながら、ぼんやりぼやぼやしていると、少しだけ開いている窓の外から、虫の声、二三。りんりん、かしゃかしゃ、じー、じー、ムニャ。(ああ、秋だなあ。もう、随分経ったなあ・・・はあ。たまには、こういうのも、いいか)ゆっくり、髪をなでつづけます。外にはやさしい虫の声。ひんやりとした、夜の風。りんりん、りりりり、こっくり、かくん。いったい、どのくらい経ってからでしょう、私もいつの間にか、そのまま寝入っていたのでした。
(2002.10.3)-4
ぬあー、こんなの、書いてないで、つづきを、書けええええぇぇ。。。... ねむい
(2002.10.4)-1
削除
(2002.10.4)-2
救いかたを考えている。何かあるはずだと思う。あると、思いたい。
(2002.10.4)-3
誰のかって?決まっているじゃないか。ぼくのだよ。ぼくの救いかただ。誰を救いたいとも思わない、ぼく自身を救い出す方法だよ。
(2002.10.4)-4
心のことを話すのは、ぼくに血のかよった心がないからだ。心をきちんと持っているものは、心のことなんて、話そうと思わないさ。あまりにも当り前すぎて、何か話しをすることがあると思わない。でも、ぼくにはそれがないんだ。だから、ぼくはそのことを話すんだよ。
(2002.10.4)-5
必要? そこで「必要」などという言葉が出てくる時点で、既にどうかしてるね。狂っている。
(2002.10.4)-6
狂っている。
(2002.10.5)-1
ぼくは、「まだ、それに確信が持てないから」という理由で、一度起こった感情を、とりあえず、全て、捨ててしまう。そうやって捨てたあとに、何が残ると思う?全然意外なものではないよ。簡単な答えだ。「戸惑い」だよ。間を持たせるために、何か別の表情を作らなければならない、という戸惑いだよ。つい今しがた湧いた感情を、自ら捨ててしまったばかりの、その直後の穴の開いた心に、それでもぼくは、捨ててしまった感情の代替である、「感情の表出として表情」を何か、何でもいい、作らせなければならない。無表情は、だめだ。ノーリアクションは、だめだ。尊敬の握手だろうと、羨望の眼差しだろうと、驚歎の間抜け面だろうと、共感の頷きだろうと、反論の鋭い舌鋒だろうと、抗議のヒステリックな主張だろうと、卑下のはにかみだろうと、侮蔑の冷笑だろうと、何でもいいんだ。とにかく、何らかのリアクションを起さなければならない。それをしなければ、もうぼくはもう、 にんげんじゃねえ。クソが 何か感情を用意して、それをあらわす表情を、ぼくの顔に持たせなければならない。そういう戸惑いだよ。そうして、代替する感情が案出され、決定され、表情として作られるまでの期間、つまり、ぼくがリアクションらしきものを示すまでの、ある程度の長さを持った時間、その期間(ぼくは敢えてそれを「期間」と呼ぶことにする)ぼくの表情がなんであるかといえば、決して無表情ではないのである。これも意外ではない。ぼくは、ただ、「困惑」している、というような顔をするのである。だからつまり、何を言っても、とりあえずぼくは困った顔をする、ということになる。それから、何かとるべき感情が見つかればよいけれども、見つからない方が、どうにも、多い。見つからなければ、今度は本当に、ぼくは無表情だ。無関心だ。それが会話をするということに対して、いかに決定的なことか。ぼくのやった、捨てるという行為が生んだのは、結局のところ、それだけだった。生きていても仕様がない人間、という
(2002.10.5)-2
今、唐突に昨日部屋の前のアスファルトで、轢かれて死んだ黒猫の亡骸が転がっていたのを思い出した。それを見てから今まで、きれいに忘れていた。それを見たぼくは一度、その前を通り過ぎて、それからぼそぼそと引き返して、その屍体の前にたって、流れ出ている液体を眺めたんだ。尿だったよ。血ではなくて。夜中で色がわかりにくかったので、ぼくはしゃがんで、その流れ出た液体が、無色透明であることをわざわざ確認した。跳ねられたときに、きっと首の骨が折れたんだろうね。横たわるその屍体の、首から上が不自然にひしゃげていて、頭は顎を上にして、呻き声を発する形に開かれた口からちいさな白い牙が二本、のぞいていた。その黒猫の子供は、ぼくの部屋から10mのところで、昨日、死んだんだ。ぼくは、それを今、ようやく思い出したよ。
(2002.10.5)-3
という言及はどうやら、ようよう適切なものになってきたようだ。日常生活の基本的な部分に不具合を感ずるということだから。確かにぼくにはそれは必要のないものだけれど、ぼくが生きていくにはおそらく必要なものであると思う。そのふたつの間の乖離が大きくなってきてしまっているのだろうね。日常生活の中に溢れる欺瞞
(2002.10.5)-4
「さっきここに来るときにさあ、猫轢いちゃって・・・」
「まあ、あぶない。車は、大丈夫だった?」
「急に飛び出して来たから、気づいたときにはもう、ドン、てぶつかる音がして、もう、あーあ、って・・・」
「そう。それはどうしようもないわよね。私も、一度だけ猫、轢きそうになったことがあるのよ。駐車している車の下から急に飛び出してきて。私は、そのとき運が良くて、角を曲ったばかりでスピードを出していなかったから、ブレーキを踏んで、間にあったけれど。ああいうときの猫って、なぜだか知らないけれど、一度立ち止まるのよね。そのまま走ってしまえばぶつからないのに。路の真ん中で、立ち止まって、茫然としている。困ったものよ。考えられないわよね。だから、轢いちゃったのは、無理もないと思うわ。猫って、そういうものですもの」
「そうそう、確かに、そうだった。立ち止まった。飛び出す前に、立ち止まれってんだよな。まったく、馬鹿で、困るよ」
「長く車に乗っていれば、たまにはそういうことも、あるわよ」
「ああ、気分が悪いな」
「もう、仕方がないわよ。これからは注意して運転するようにすれば、いいじゃない。とにかく、乾杯をしましょうよ。ねえ。折角の料理が、冷めるわよ」
「・・・そうだな。・・・これは、何ていう料理?」
「鶏のボッリート」
「何?」
「ボッリート。イタリア式のポトフ」
「へえ、イタリア料理か。うまそうだな」
「でしょう」
「じゃあ、乾杯するとしますか。ワインを開けよう。コルク抜きは?」
「はい、これ」
「サンキュウ」
・・・・・・
「このくらいでいい?」
「うん、十分」
「じゃあ・・・乾杯!」

(2002.10.5)-5
そんなものに気づいても、何にもならないのに。気づいても、例えば、こんなところでなにやら書いているだけなら、それでいいのだろうけれど、実際に何か変化を起しては、だめだ。片端になる。そうなったら、もう、生きていても仕様がない。何を楽しむこともできなくなる。ぼくが笑うことは、誰かを泣かせることだ。ぼくが勝つということは、誰かが負けるということだ。ぼくが休むということは、誰かに働かせるということだ。ぼくが正しくあるということは、誰かに罪を犯させるということだ。ぼくが生きるということは、誰かを死なすということだ。そして、それでもぼくは死ねないのだから。一回の呼吸は何円?決められているなら、もう少し楽だ。お金を払いたい。
(2002.10.5)-6
「そうです。家の前の路上で、猫が轢かれて死んでいるんです。・・・はい。お願いします。住所は・・・」
 2時間後、区の職員がやって来て、屍体を慣れた感じで手早く片づけて、すぐにいなくなった。あとのアスファルトには、液体の痕だけが残っている。
「あら、区の方、ちゃんと流して行って呉れれば、いいのに」
 庭先の水道の蛇口に長いホースを取り付けて、路に放水する。液体の痕は、すぐにわからなくなり、撒かれた水は排水溝に流れ込んで、パチャパチャと地下の空洞に木霊しているのが、水を撒いている主婦の耳にも僅かに聴こえてくる。2分間ほど、主婦は家の前の路上全面に放水した後、蛇口をひねり、ホースを裏にしまって、すっきりした、というような顔つきで、洗濯物を取り込みはじめる。
 ぼくはその間中、少し離れた斜め向かいの部屋の中で、酔って眠りこけている。見ていた夢は、きっと、誰かに愛されるという夢だろうと思う。
(2002.10.5)-7
ぼくが何か、何でも、するということは、常に誰かを虐げている。ぼくが何かを思うということは、他の一切のあり得る感情を切って捨てて、或る感情だけを選び出すということだ。その一瞬の判断を、ぼくが間違っていないとは、とても思えない。こう考えるぼくは、また、その考えに基づいてアクションするぼくは、狂っていることになるのだろうか。お金を、払いたいんだ。空気に税金がかかればいいと思っている。そうすれば、
(2002.10.5)-8
あの猫はきっと、ここいらに沢山いる野良猫のうちの一匹で、
(落下する太陽)

地獄だ 地獄だ
ここは、地獄だ
ラスコーリニコフの穴ぐらだ
希望を黒漆で塗りつぶすこの世の底
平穏をしるした図に附いた一点の沁み
東へ向かう航空路における唯一のエアポケットだ
年に一度、必ず生贄を要求とする村の護り神の祭壇だ
ひとを飲み込む悪魔の淵だ
掠れる視界、澱む世界
今日の太陽は、塵の中に霞んで青白かった
「身を屈めてそれを掴み取る勇気を・・・」
勇気を
ああ、ぼくの微かな希望のうたも、すべて翌日には冷笑を以て迎えられる
しあわせってこういうものかな。小さなクレヨン画も、"安心したまえ。君には、来ない"
この頃のぼくの、(やさしい)うたが、何をしていたのか、やっとわかった
たたかいだ
無益な、かなしい、たたかいだ
大義は確かに、そちらにあるはずだ。こちらではなく!
ぼくに力を持たせるな!
ぼくは勝っては、ならないんだ
他の、ぼくでないものが勝たなければ
脚が浮き、頭は沈む。太陽が真っ赤な尾を引いて飛んでゆく
視界がふっと、赤く、滲む
まってくれ。聞いてくれ。置いて、行かないでくれ
ぼくは、声によってではなく、それでも、ぼくは叫んだ
ぼくを、殺せ!

ぼくを殺せ!


へっ、この期に及んで、にわかに詩人面をしていやがる
まったく、実際、お前はいい気なものだよ
君の煩悶は七五調で顕れるのですか
へえ、それはまた実にお上品な煩悶ですこと
あっしにゃあ、頭の上でくるくる言葉を弄んでいるようにしか見えませんがね
傍目にはわからねえものなんでしょうね
死ぬだの生きるだの、正義だの不正だの、義務だの奉仕だの、徳だの悪だの、
並べ立てて、さて、それから一体どうするんです?
実際に何もかわりゃあしねえ。いや、そうでもないか。どこかのディスクに無駄なデータが少し増えて、それからあんたが片端になってゆく。たったそれだけじゃあないですか
無駄ですな。無駄、無駄、無駄、無駄、無駄、無駄、無駄。はきだめですよ
まったく、おかげでこっちは、いい迷惑だ。「それだけだったら、止めとくれ」あっしだったら、とっくに、そうかみさんに言われてるでしょうな
それをなんだ、あんたは。飽きもせずに、ダラダラダラダラ、だらだらだらだら。痴呆ですか。それとも、あれですか?賢そうな、フリの、つもりですか
アハハハハハ、そうか、これが、あなたの、知性、ですか
「つもり」の馬鹿だ。イミテイション、似非、まがいものだ
ノウテンキ、夢遊病者の唄そのものだ

燭光 握って消し去る    

また、おなじか・・・


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