Uluru 物語 

(28)2008年11月8日 ウルル⇒クーバーペディー


COOBER PEDYはオパールの町

今朝は寒い。7時に集合した時は15度。全員緑のブルゾンを着用していた。2泊したUluruを8時に出発し、いったんシドニーの自宅に戻るPさんを空港まで送ってから、オパールの町COOBER PEDYに向かう。途中、UluruやMt.CANNERを横目に見ながら車を進めるが、来た時と違ってだれもシャッターを押すものはいない。人間の好奇心とはそういうものだ。未知の事や関心のある内は異常に興味を示すが、既知の事や関心のないものには全く反応しない。

 

我々は7人という大勢のグループなので、昼食に寄ったガソリン・スタンドに併設するレストランでオーダーしていた時に、後からきたオーストラリア人のドライバーを待たせてしまった。トイレに行こうとしたらちょうど彼が店の外に出たところだったので、「またせてごめんね、大勢だったもので。」と言うと「いやいや気にしないで。」と言いながら無造作にポケットに手を突っ込んで何か取り出した。手を開くと・・・こぶし大の平たい丸い石。真上から降り注ぐ砂漠の太陽光線にあたって、まるで不ぞろいのステンドグラスのように赤、緑、青などなどきらきらと光っている。「きれいだねー。いったいそれは何?」、と内心では多分オパールだろうと思いながらも聞いてみた。彼得意そうに、でもわざとぶっきらぼうに「これはオパールさ。」と言った。

自分は(家内も)宝石にはまったく関心がなかったが(多分)、こんなにきれいな石を見たのは初めてだ。聞かなければ失礼だろう思い、「幾ら位するの?」と言うと、「10万ドル。買う?」と言われた。買いたいという気持ちにはなったが、「あいにく少しばかり手持ちがないので。」と断った。(嘘)

 クーパーペディーまであと何キロという標識が出だした頃から、遠くに異様な景色が見えて来た。
「何だあれは?」「こんな所にピラミッドがある訳ないし。ピラミッドにしては低すぎる。」「採石場か?」だんだん近づいて、「難民キャンプのようだな? シナイ半島の。」「お前シナイ半島行ったことあるのか?」「いや、ないけど。それっぽい。」などと言っていたが、さらに近づいてみるとオパールを掘った跡の土の山。円錐形だからピラミッドに見える


道路標識に、人間が穴に落ちる絵が描いたものがあって”危険”とあった。
さらに、小さなピラミッドの前に花束が添えられているものも見えた。


アデレードまで1332Kmという標識

ピラミッドか難民キャンプに見えたものは・・・



『古穴や オパールハンターの 夢の跡』


続く
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