Cambridge
 
B&Bのおばさんの勧めで 

  

95年9月中旬から下旬にかけて3度目(正確には4度目)の訪英をしました。この年の主目的はCanning School という英語を母国語としない人がビジネスとして英語をつかえるようになるための学校で1週間の短期コースに参加することでした。そういうわけでスコットランドは行かないつもりでしたが、その旨 Peter に電話すると、”Why not? ロンドンから飛行機も列車もたくさん出ているではないか。スコットランドで一緒にゴルフをしよう。”といわれ、無性になつかしくなり、結局行くことになったのです。

12時間のフライトの後ヒースローに着いてアルダスレードさん(語学学校から紹介されたB&B。この年から97年は息子と、98年は長女が泊めてもらうことになりました。)の家に寄り夕食を食べて、そのまま夜行寝台でエジンバラに早朝着き、お墓参りをした後、ゴルフをしました。結構ハードなスケジュールだったのですが、ちなみにスコアは39・49でした。

 

  Canning School はとても楽しく、これまた書き出すときりがなくなりますので別の機会に譲るとして、Speaking や Hearing は木曜日位から急激に伸びていくのが実感できました。金曜日になると、このまま1ヶ月くらい居たら完璧になるのではないか、日本語を忘れてしまうのではないか、などと本気で思ったのですが、帰国して1日めで英語も日本語も中途半端になり、1週間で英語は忘れ日本語が不自由になっただけになります。こんな5日間を過ごした後の土曜日、どこへ行こうかアルダスレードさんに相談すると即座に勧めてくれたのがケンブリッジでした。何でも昔の恋人がケンブリッジの学生だったらしく、ケンブリッジの勧めかたに熱がこもっている感じでした。

ロンドンのリバプールストリート駅から1時間半。日帰りにちょうど良い距離です。イギリスの駅はどこでもそうですが街の中心部は駅から15〜20分ほど離れた所にあります。駅前に大きなスーパーマーケットが1軒ありましたが、にぎやかではありません。駅前の広い道をまっすぐ歩き、交差点を右に曲がってさらにまっすぐ20分くらい歩くうちにだんだん人通りも多くなり、にぎやかになってきました。ここまで来ると観光地という雰囲気です。街の中心部には教会があるのはどこも一緒です。そこを抜けてゆくと川(ケム川。ケンブリッジはケム川にかかる橋という意味でしょうか。)が流れており、ケム川に沿ってカレッジが点在しています。川といっても大きなものではなく、小川を少し大きくしたようなもので、流れはいたってゆっくり、と記憶しています。
ため息の橋 素描 水彩 ため息の橋 油彩15号
 ここまで来ると、やっぱり来て良かった、アルダスレードさんの勧めは間違っていなかった、と実感しました。川には学生らしき若者や観光客らしき人たちがゆっくりと船を流れにまかせています。ボートのようなオールではなく、ちょうど潮来や柳川のようサオを使っています。それを眺めながら、パブで求めたあの生ぬるいギネスを1パイン飲みながらのんびりした気分に浸り、1週間ぶりの休日を満喫しました。

さて、ビールを飲み乾して再びケム川に沿った散歩道を歩いてゆくと、とても美しい橋が目にとまり、橋の欄干をイーゼルがわりにスケッチを1枚。描き終えて大学の中を見学したり、また川に戻り歩いたりして過ごし、駅のほうに向かう途中で裏道に入り、これまた蔦の絡まるきれいな家があったので、その家の前に座って1枚スケッチ。

ケム川 素描 ケンブリッジの家 素描
久しぶりにUKシリーズの続きを書いて見ました。

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