フィッシュ&チップスはカモメの餌・・・


  2000年9月17日(日)。Williamと別れた後、時間つぶしにと、ゴースト・ツアーを申し込む。1993年に来た時にも参加したが、その後ヒヤリングが進歩したかどうか確かめたくて、また参加した。7年前のガイドは男性で黒いマントを着たドクターという想定であったが、今回は若い女性。エジンバラ大学の演劇関係の学生かもしれない。やはり黒いマントを着ており、魔女という想定だ.会社のO女史に似ている気がする。前回とは回るコースも、話す内容も違っていたが、かなりの早口で肝心のヒヤリングの方は自信をなくしただけだった。

ゴーストツアー解散後食事をして、日記を書きながら時間をつぶし、夜行に乗る。今回は2階席で二人部屋。

18日(月)7時ユーストン着。ホームの両側に、スコットレイルの列車とヴァージンの列車が並んでいる。このあたりが日本では考えられないことだ。同じ線路を違う会社の列車が走る。日本の相互乗り入れとは違い、競争会社。




地下鉄でパディントン駅へ。7:45のペンザンス行きに乗れるかどうか心配だったが、遅れたためまだ到着していない。間に合った、と思っているうちにアナウンスがあり、ホームに向かうとあっという間に満席になってしまった。仕方なくデッキに立って、近くの人にいつもこんなに込むのかと聞くと、前の列車がキャンセルされたためと言う。「でもレディングで大勢降りるから座れるよ。」

スコットランドで「ペンザンスまで行くのか。遠いよ。」とは言われていたが確かに遠い。しかも景色が単調。特にExterを過ぎてからが遠い。結局パディントンから6時間かかった。17日の24時近くにエジンバラから夜行に乗って、14時頃到着。Land's Endとは良く言ったものだ。函館から夜行に乗って東京で乗り換え、広島まで行くようなものだ。

駅を降りて、インフォメーション・センターでB&Bを紹介してもらい、歩き出す。おっと。昼飯を食べていなかった。
フィッシュ&チップスが目に付いた。店の人にどうやって食べるのか聞く。「指でつまんで食べるのよ。」
見ると、なんていうことはない。単なるポテトチップスに魚のフライがのっているだけ。”え。これが名物?”と思わず言ってしまった。
急ぐので歩きながら食べる。(食べながら歩く。)
それでも腹が減っていたので、始めはうまい。しかし、3分の1も食べないうちに”ウゲー”状態。でももったいないから我慢して、半分まで食べる。ムカムカする。海岸沿いの道なので左側は海.立ち止まり、フィッシュ&チップスを置いてセント・マイカル・マウントを遠くに眺めていると、カモメが1羽恨めしそうに横目で(鳥は皆横目だが)見ている。ポテトをひとつ投げてやると、警戒しながらも食べた。良かった。捨てようと思っていたが気が引けていた。5回くらい投げてやったが、そのうち飛んでいってしまった。なんだ。結局ゴミ箱に捨てなければならないのか。と思っていたら、仲間を連れてきたのか20羽くらい集まってきて奪い合い。ヒッチコックの「鳥」状態。すさまじいので怖くなり、全部あけて逃げる。食べ損ねたカモメがコチラを見ている。

これは人間の食べるものではない。フィッシュ&チップスはカモメの餌


UK2000シリーズ続く 


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