ペンザーンスからロンドンへ
いよいよ帰国前日、MI6にミサイルが。

   2000年9月20日(水) 3時に目覚める。もっと寝たいが昨日のように8時過ぎまで寝てしまってはペンザーンス駅8:18発の列車に間に合わないので、電灯をつける。
そのままベッドの中でうとうとしたり、考え事をしたりして時間を過ごす。一人であれこれ考えるのは大好きだ。寝たのか寝ないのかわからない時間がいつの間にか経って、時計を見ると6:11。ベッドから離れて仕度を始める。隣に気遣って物音を立てないように、紅茶を沸かして、テレビを小さくかけ(コレがまたいつもどおり旧いTV)、スペイン語のMDを聴きながら。

  7時になったので朝食を摂りに1階に降りる。恒例によりポストカードをあげる。残金の支払いをして出ようとすると奥さんが玄関まで送ってくれた。庭の芝生がいつになく青々としている。雨だ。”Rain”と奥さん。ちょっと考えて「駅まで送ってあげる。」
今日は14時までにパディントンに行かなければならず、しかも直通列車の本数は少ない。直通でも5時間はかかる。この際ご好意に甘える。大体、朝食は8時からなので、結構ですと辞退したのだが親切に7時から食べさせてくれた。

 イギリスは一般的に車は小さい。1000CCかせいぜい1300CCクラスが多い。例にたがわず小型の車でペンザーンス駅まで送ってくれた。今回の旅も絵葉書のおかげで随分助けられた。

8:18 on timeで出発。途中のExterまで3時間以上かかる。時間がかかるのは単線のためか。日本の列車でも、ローカルの終着駅に近づくと特急でも各駅停車になるのと同じ現象か。
Pddingtonまでは、雨が降ったりやんだり、とくに景色も目新しいものはない。


Pddington駅はクロード・モネの描いた「サン・ラザール駅、列車の到着」の雰囲気がある。
決して良い意味で言っているのではなく、今時こんなに煙を吐くような機関車をイギリス中に走らせている神経がわからない。
石炭がディーゼルに変わっただけで、多少煙の量は減ったが、環境に悪いのは見ただけでもわかりそうなものだが、何故電化しないのか。やっぱり頑固なのかなあ。


Pddington から地下鉄でBayswaterに向かう。1駅だ。
J.S.Wさんが改札口で待っていてくれた。小柄で、丸顔、目の丸い、とてもチャーミングな方で、想像していたとおり。
Bayswater駅近くの大きな中華料理店で遅い昼食、14時少し過ぎだったろうか。16時頃まで話がはずだ。途中から何となく、喋る時に自分の舌が思いどおりに動かなくなってきたような気がした。1週間日本語を喋っていなかったので舌の筋肉の使い方が変わったいたのかもしれない。舌がだるい。

話は尽きないが、お店を出て今夜の宿を探しにパディントン駅へ行く。95年キャニングスクール(英語を母国語としないビジネスマンのための英会話学校)に通った時私が、97年は息子と一緒に、98年は長女が泊めていただいたB&Bに泊めてもらおうと、彼女が電話をしてくれたが通じなかった。前回お電話したのは98年ユーストン駅から以来なので電話番号が変わったのかもしれない。
パディントン駅のインフォメーションで紹介されたホテルはベイスウオーターの近くだったのでまた戻ることになった。Sさんがホテルまでアテンドしてくれて、さらに私がネクタイを買いに行くためにマークス&スペンサーまで案内していただいた。

ロンドンは私の描くイギリスのイメージとは無縁の街で、新宿、渋谷と変わらない。自分がおのぼりさんになったような違和感を感じる。ロンドンだけ訪れてイギリスに行って来たという人は、本当のイギリスを知らないのでは。
 マークス&スペンサーでネクタイを買うのが恒例になった。何となくセンスが合うし、安い。ついでに地下の食料品売り場を覗く。何とお寿司のパックを売っていた。思わず買ってしまう。さらに果物を買って店を出る。
徒歩で ピカデリー・サーカスをめざす。途中にインターネットのホールがあったのでものはためしと入ってみる。先に1ポンドを払い、これで24分PCが使える。1階が40席、2階と地階が160席くらい。ほぼ満席。いろいろいじって、やっと日本語をダウンロードできかけたらタイムアウト。

トラファルガー広場に行きスケッチ。


パブで食事をして、地下鉄に乗ろうとエンバークメント(?)駅に行くとすっかりモダンになってしまって感じが違う。駅員に聞くと改造されたという。
地下鉄に乗ると、ドアに”We want fuel."と落書きがしてあった。これでやっと訪英初日の混雑の原因が納得できた。

ホテルに帰ってテレビをつけると、MI6にミサイルが打ち込まれたと報じている。映像ではハマースミス橋が映っているのでビックリ。先ほど紹介したB&Bはこの近くで、本当は今日泊まるつもりでいた所。アルダスレードさんは大丈夫かな。

明日は帰国、予定していたこと(ほとんど行き当たりバッタリだが)は全て終わった。

  

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2000年11月4日(土)UP

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