グランドキャニオンの動物たち  No.33



暗闇の中でうごめいていたものは???
サンセットツアーが終わり、George と握手して分かれ、ステーキハウスに向かう。
入り口に人があふれ、中は満員。2時間待ちと言われ仕方なく少し歩いて BrightAngel Lodge でステーキとサラダを食べる。ウェイターに「なるべく小さいのを。」と付け足すのも忘れない。

さて、食べ終わって一歩ロッジを出ると外は真っ暗。ただし満月。足元に気をつけ フットステップを降りると黒い体に白い縞の入った小動物が1匹歩き回っている。アライグマのようだ。 暗い道をロッジに向かって歩き出す。弱虫息子を脅かしてやろうと、「この辺りはガラガラヘビが出るらしいぞ。この暗さでは蛇を踏むまで気が付かないな。」などと言っていた。悟るが「暗いからデジカメのフラッシュをたきながら歩いたらいいんじゃない。・・・・・・・・」 「・・・・・・」 「・・・・・・」
2人ともしばし無言。背中に電気が走った。

「お父さん見た?・・・・・」「・・・・うん。見た。」「何かいるよ。」 確かに闇間に何かいる。50Mくらい先。ぼんやり白い動物がゆっくり道路を横切っている。シェパードより大きく、馬より小さい。頭は小さく首が長い。何かわからないというのは怖い。「コヨーテかな?」急いで引き返す。後ろを見ると今度は反対側に向かって歩いている。幸いこちらには来ないが、その道を通らないことにはロッジには帰れない。恐怖のあまり悟が走り出す。「走ると追ってくるぞ。」 バスが来たので手を振ったが行ってしまった。

さっき食べたロッジから4人連れの親子が歩いてきたので彼らの後ろをついて宿泊地のロッジに向かってゆくことに決める。もし襲われたら最初に食われるのは彼らで、その隙に2人で逃げようという計算だ。ところが10歩あるいた所で彼らは車に乗り込もうとした。
「すいません。コヨーテがいるらしいので乗せて下さい。」と頼んだが、先ほどの我々の魂胆が良くなかった天罰か、「満員だから乗れないよ。」と断られてしまった。

しばらく路上に立っていたが、やがて循環バスが来て50M先のバス停に止まる。 あの動物のいた方に近くなるが怖さをこらえて歩き、バスに乗り込む。バスで2分もかからないところだが、途中にあの動物が歩いていた。相変わらず暗いので良く見えない。

この続きは、息子の文章のほうがリアルなので、クリックして息子のサイトに跳んで下さい。


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