子宮動脈塞栓術

 

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     Uterine Artery Embolization=UAE, Uterine Fibroid Embolization=UFE

 パリの産婦人科医Ravinaは、手術が必要である16名の子宮筋腫患者さんに対して、手術による出血を軽減させる目的で、手術前に子宮動脈を塞栓するように放射線科医に依頼しました。結果は、大部分の患者さんで、症状が改善し、筋腫が縮小してしまい、結果的に手術となったのは2例のみでした。これを、1995年にLancetという医学雑誌に発表しました。この報告を受けて、世界的にもこの治療法が注目をあびるようになり、2008年までに欧米では少なくとも30万例以上の動脈塞栓療法が行われました。この治療法は、局所麻酔下で、足の付け根の動脈から細い管(カテーテル)を子宮動脈に入れて塞栓物質を注入する方法で、塞栓物質が注入されたら直ちに管(カテーテル)を抜いてしまうので、おなかにキズをつけずに、かつ子宮を温存でき、翌日には普通に歩行できるという画期的治療法といえます。

                  

         

子宮動脈の塞栓療法は1980年代から、主として分娩後の弛緩出血、頚管妊娠による出血、癌による出血に対して諸外国はもとより日本国内でも行われており、手技そのものは特に新しいとい うわけではありません。しかし、子宮動脈の塞栓術を含めて、カテーテルを使った治療は熟練を要するため、トレーニングを充分に積んだ医師によって行われる べきと考えられています。このようなカテーテルを使った治療のことをInterventional Radiology ( IVR ,インターベンショナル・ラディオロジー)と呼びますが、海外はもとより、日本でもこのようなカテーテルを使った治療を専門とする医師の集まりである学 会、研究会があります。子宮筋腫に対する動脈塞栓療カ法はフランス、アメリカ、イギリス等の欧米諸国では急速に普及しています。特にアメリカではかなりの 患者さんがこの治療法の存在を知っており、この治療法を専門とする施設も増えつつあるようです。現在世界中で30万人以上の患者さんがこのUAEを受けたと報告されています。欧米での現状は「Yahoo!」等の検索にて「Fibroid Embolization」と入力すればご理解いただけると思います。 

                  【子宮動脈塞栓術の適応】

                     


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